第137話

❁ 59
3,464
2021/02/13 11:00
北 信介
北 信介
あなた、信弥しんや泣き止まん
彼女
彼女
待ってね、今おっぱいするから
北 信介
北 信介
ゆっくりでええよ、ママ大変やからって信弥しんやが言っとる
彼女
彼女
全然大変じゃないから大丈夫やで
北 信弥
北 信弥
グスッ…ヒック…ヒック…
信ちゃんから信弥しんやを受け取ろうと手を伸ばした時、インターフォンが鳴った。
お父さんとお母さんが来たのかもしれんけど、タイミング悪いな。
北 信介
北 信介
俺出るから信弥しんや頼むわ
彼女
彼女
おん、よろしくね
バタバタと玄関に向かう信ちゃんを見送り、信弥しんやを泣き止ませようと背中をトントンした。
夢主母
あら!
可愛ええなぁ!
夢主 父(医師)
信介くんにそっくりじゃないか!
彼女
彼女
信弥しんや、じぃじとばぁばやで
夢主 父(医師)
グスッ…グスッ…信介くん
北 信介
北 信介
はい
夢主 父(医師)
ほんっま可愛ええな!
北 信介
北 信介
はい、みんな俺にそっくりや言うんですけど、あなたに似とりませんか?
夢主母
でも、今回は信介くんの遺伝子が勝ったわね
北 信弥
北 信弥
うぅ〜…グスッ…ヒック…ふぇぇぇん…
彼女
彼女
ごめん、今お腹空いとる頃やから一旦席外すわ
夢主母
ちゃんとおっぱい飲んでるの?
彼女
彼女
飲んでくれとるみたいやけど、うちとしてはもう少し飲んで欲しい
夢主 父(医師)
そのうちたくさん飲むようになるさ
彼女
彼女
そうだとええけど
ほんなら信ちゃん、あと頼んでええ?
北 信介
北 信介
おん、ゆっくり飲ましたって
彼女
彼女
ありがとね!
自分の両親の相手を夫に押し付ける妻なんて、うちくらいやろな。
せやけど、信弥しんやお腹空かして泣いとるし、今はこっち優先させな。

プリ小説オーディオドラマ