第30話

*°♡ 30
9,931
2020/08/17 12:54
彼女
彼女
ほんなら、明日駅で待っとるで
宮 治
宮 治
わかりました!
北 信介
北 信介
寝坊したら置いていくから、今日は早めに寝るんよ
宮 侑
宮 侑
はい!
彼女
彼女
じゃあ、また明日な
北 信介
北 信介
気をつけて帰るんよ
宮 治
宮 治
さいなら!
宮 侑
宮 侑
また明日!
宮ツインズを見送り、私と信ちゃんは顔を見合せた。
彼女
彼女
あの2人、パワフルやな
北 信介
北 信介
体力だけは有り余っとるからな
彼女
彼女
軽井沢でもう動けんって言うくらい、鍛えたろ
北 信介
北 信介
…ほどほどにしとき
そんな会話をしながら家に帰り、私が夕飯を作っている間に、信ちゃんには荷物の最終確認をお願いすることにした。
今日の夕飯はさんまの蒲焼と油揚げのお味噌汁、きゅうりのお漬物、ご飯だ。
こう見えて、私はお漬物を作るのが大好きで家に糠まで置いてある。
高校生2人暮らしの家に糠なんて、学校の人たちが聞いたら驚いてしまうかもしれんな。
彼女
彼女
信ちゃん、ご飯できたで
北 信介
北 信介
おん、今行くで
彼女
彼女
はーい
北 信介
北 信介
今日の夕飯も美味そうやな
彼女
彼女
今日は割と品数多いから、そう見えるだけやで
北 信介
北 信介
そんなことないで?
ほな、冷めないうちに食べようか
彼女
彼女
おん!
北 信介
北 信介
いただきます
彼女
彼女
いただきます
信ちゃんがお味噌汁をすすり、ホッと一息ついて微笑む。
何か言われるんかな、と身構えていると思いもよらんことを言われた。
北 信介
北 信介
このお味噌汁の出汁、鰹節で取ったん?
彼女
彼女
え、よくわかったね?
北 信介
北 信介
ほんのり鰹節の味しとったから
彼女
彼女
たまには、ちゃんとお出汁取ろうと思って鰹節で取ったんよ
北 信介
北 信介
いつもちゃんとお出汁の味してて美味いで?
彼女
彼女
ならええけど
実は、この間テレビで鰹節からお出汁を取ったお味噌汁を作っていて、私も久しぶりに食べたいと思って作ったんよ。
久しぶりやからモタモタしてしまったけど、美味しいって言ってもらえてよかった。

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