第8話

戦闘訓練2
1,161
2020/05/05 14:11
今日の戦闘訓練は2人1組のペアで行う。

ヒーロー側と敵側に分かれて戦う。

チーム対抗だ。とりあえずくじ引きで決める

らしいのでテキトーに引いてみた。

あなた 「Aか……」
緑谷 「百合野さんもA?」
突然緑谷くんに声をかけられた。
あなた 「も……ってことは」
緑谷 「僕もAなんだ。」
あなた 「緑谷くんが一緒なら心強い、」
緑谷 「えぇっ!!全然…そんなこと!!」







もうみんなペアは決まったみたいだ。

1戦目のペアをオールマイトがくじで決める。

発表されたのは……

1戦目は……A対D!!!

Aって…私たちのペアだ、

Dのペアは……
飯田 「よろしくな!百合野くん!!」
爆豪 「……」


なっ…爆豪くんと飯田くんのペア!?

ちょっと強すぎじゃない??

昨日のテストで見た限り飯田くんは

スピードにものすごく長けている個性。

ふくらはぎにエンジンがついていた。

追っても逃げられちゃうじゃん……


あなた 「よろしく、飯田くん…」
緑谷 「百合野さん!!作戦立てよう!!」
あなた 「わ、わかった!!」


先に敵側のDペアがビルの中で準備。

試験はこの訓練用のビルで行われる。

私たちヒーローは敵を捕まえるか

所持している核兵器を回収することが

この屋内対人戦闘訓練の勝利だ。


あなた 「昨日爆豪くんの個性見たけど…」
緑谷 「あぁ…かっちゃんの個性は厄介だ。」
あなた 「かっちゃん??緑谷くん仲良いの?」
緑谷 「僕とかっちゃん…幼馴染なんだ。」
あなた 「仲良いんだよ、ね??」
緑谷 「うーん、かっちゃんは僕のこと
気に食わないみたいだけどね……」
あなた 「…でもいい人だよね!!」
緑谷 「! うん、そうだね。」


敵側のセッティング時間が終了した。

今度は敵を捕まえにいく番だ。

気合い入れて…また昨日みたいに

やりすぎないようにしないと……

緑谷 「いこう!!百合野さん!!」
あなた 「うん!!」


【訓練割愛】

緑谷 「百合野さんは作戦通りに!!」
あなた 「でも……!!」
緑谷 「はやくっ!!!!」


緑谷くんと爆豪くんが近接戦を繰り広げている。

私なんかが入り込む隙がない。
爆豪くんは私は眼中にないみたいだ。
あなた 「わかった!!」






向かおうとしたそのとき________


爆豪 「……させるかよ!!」
あなた 「!!!!」
緑谷 「百合野さんっ!!!」

私に爆豪くんの個性である爆破が飛んでくる。
あなた 「(個性…使いすぎちゃダメだけど)」
あなた 「私から避けて!!」
すると急に攻撃の軌道が変わり

私の右側を通過し、そのまま壁に当たった。
爆豪 「!!!!」
緑谷 「!!!!」
あなた 「避け……れた」
爆豪 「余所見してんじゃねぇぞクソナード!!」
緑谷 「なっ……!!」
あなた 「緑谷くん!!!」
緑谷 「百合野さん早く!!」
あなた 「っ…でも!!」
緑谷くんが私のほうを向いた一瞬。

その一瞬の隙をついて爆豪くんが

攻撃の体勢にはいる。まずい…!!!

このままじゃ緑谷くんがっ!!!!


迷ってる暇なんてあるものか。
あなた 「お願い!!緑谷くんを助けて!」

次の瞬間。


爆豪くんの攻撃は緑谷くんに当たらず…弾けた。

正確には緑谷くんの目の前に

薄いバリアのようなものが見えた気がした。

爆風で私はカラダごと飛ばされた。


立ち上がらなきゃ……!!

早く飯田くんのもとへ行かないと……!!



ズキッ




あなた 「!!!!!!」



立ちくらみ…?

それにしては随分と長い……。

もしかしてまた…個性の使いすぎ??


私の個性は自力本願。いわゆるラッキーだ。

最強の個性なんて言われたりするが実際弱点だらけ。

まず第一に1日3回までしか使えないこと。

そして自分の体力を削って行うこと。

運命に逆らうほど自分に負荷がかかる。

相手の攻撃を無理やり回避したり

未来をねじ曲げようとすることだ。

さらには自分では再現できない"願望"は

達成できないこと。蘇生などがそうだ。





現に私は爆豪くんの攻撃を無理やり避け、

緑谷くんを爆破から守った。

本来なら回避できない未来を無理やり変えた。

その分の負担が自分に降り掛かってくる。









あなた 「ダメだ……!!!」
あなた 「私が…行かないと行けないのに!」
緑谷 「百合野さん平気!?」
爆豪 「テメェは他人の心配なんざしてる暇あんのか?」
緑谷 「……くっ!!」
あなた 「大、丈夫!!!」



すぐに飯田くんがいる階へ向かった。

頭痛は今も続いている。体はフラフラ。

歩くのがやっとだ。

でも、そんなこと言ってられない。



飯田 「むっ!!!」
あなた 「……ハァハァ」
飯田 「百合野くん!!やっと来たな!!」
あなた 「ちょっと手間取っちゃって…ね」
飯田 「キミが来ることはすでに予想済みさ!!」
あなた 「そう……なんだ、」
飯田 「万が一何かあったときのために
このフロアは綺麗にしておいた!!」
あなた 「私が…直接攻撃できないから…だね」
飯田 「百合野くんの個性はまだ把握できていない」
飯田 「だが…近接戦に長けてはいない個性だろう!」
あなた 「ははっやっぱバレちゃうか。」



まずい…体が重い。


タイムリミットとまで残りわずか。


核兵器に触れれば終わり。







私がなんとかして見せる!!!

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