第39話

HIROOMI _______🐺
3,742
2019/11/27 05:29




とある命令から始まった
私と貴方の物語
私は貴方に尽くし、
貴方は私を愛す


もしそれが上辺だけの関係
だったとしても、私は貴方から離れられない




結局は、私たちは偽物の恋人
いわゆる彼の『女避け』






___________



本当は、こんな関係なんて今すぐにでも辞めたい。
でも、それ以上に貴方が愛しくて、
私は離れられない。




PM 11:30
やっと仕事の終わった彼を迎えに行く
私の役割は『マネージャー』兼『女避け』
普通の女の子なら、こんな関係直ぐに嫌気がさすだろう
でも私は、少々人と違うのか、
それでもいいから貴方の傍にいたい
そうさえ思う。
あなた

お疲れ様です

登坂広臣
登坂広臣
…あぁ、



いつもの様に、貴方を迎え
いつものルートで、貴方の家まで送り届ける。



きっと女で貴方の家を知ってるのは、
家族以外に私だけだったりして…
そんな妄想さえ、頭に浮かんでしまう。



無事にマンションの裏口に車をつける。
いつもならそこでお別れなのに…
登坂広臣
登坂広臣
…車、停めてこい…、
あなた

…え、?

登坂広臣
登坂広臣
…いいから、




何を言ってるんだろう、この人は…
抗うのも嫌だから、素直に従う。
マンションのエントランスでオートロックを開けて
中に入っていく。
その、3メートルくらい後ろを私が歩く。


いつ何処で撮られるかわからないから。
一応女避けだけど、週刊誌となると話は別。



エレベーターを待っている間も
特に喋ることなく沈黙。


…なんで着いてきてんだろう…



エレベーターの扉が開くと、
私を先に誘導してくれる。


やっぱり紳士だな…



こんな密室空間に2人なんて
未だかつて無い状況。ほんとに緊張しておかしくなりそう。



大分高層階に住んでるんだな…
この密室の沈黙が辛い。



やっと、彼の住む階に到着。
部屋の鍵を開けてはいる。
その姿でさえ、様になる。


…そして一体私はどこまでついて行けば良いのかな…
もう家に入ることだし、『女避け』としての任務は完了



踵を返して、帰ろうとすると、
登坂広臣
登坂広臣
…おいっ、
登坂広臣
登坂広臣
なんで帰るんだよ、…
あなた

…え、だって…、

登坂広臣
登坂広臣
いいから入れ、



半ば強引に入らされる。
私の手首を掴んだまま、何も動かない広臣さん。
あなた

…あのっ、。

登坂広臣
登坂広臣
…可愛すぎんだよ、
あなた

…えっ、?

登坂広臣
登坂広臣
お前…俺のもんになればいいのに…



彼の顔はどんどん赤く染っていく
…なんだ、全然女慣れしてないじゃん…、




私は、彼の首に手を回した
あなた

…私の心は、貴方でいっぱいです。
責任取ってくださいよ…

登坂広臣
登坂広臣
…え、


すごく驚いてる様子。


でも、その2秒後には私の腰に手が回っていて





ずっと縮めたかった距離が、






0センチになった。






登坂広臣
登坂広臣
今日から、俺の本物の彼女
登坂広臣
登坂広臣
契約破棄なんて認めねーよ。
あなた

…その契約、乗りました




Alan🐰LOVE さんリクエストありがとうございました😊

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