第77話

MAKOTO____🐤
1,516
2021/08/27 02:28












side⇄you






2人目の妊娠期間、
長く感じてたけど、旦那のツアーもあって、
完全にワンオペ育児になり、毎日ヘトヘト。



長女の朝晩のご飯作りに始まり、
毎日汚し放題な4歳児の洗濯、
パパがいなくて寂しくて夜泣きする娘の寝かしつけ、



大きいお腹を抱えた私にはきつい。
さらに👶🏻も中から、ボクもいるよ!って動きまくる
言わずもがな、悲鳴をあげてる私の身体。
節々が痛くて、早くも老いを痛感する日々を送っていた






度重なる遠征で、自宅に居られない日が続く旦那。
臨月に入った今は、必ず電話をする約束。
電話する度、心配そうに私の体調を問いただす
最近は何故か近くに壱馬くんがいる(笑)
きっと碧目当てだと思うけど笑




『ねぇねぇ、大丈夫?』
「初めてだからね、ある意味、」
『あぁ、まぁ…、』


臨月まで妊婦してるのが初めての体験なんです
あおは帝王切開で34週で生まれたからね



壱馬「あなたちゃん、辛くない?重いやろ」
「あぁ、あおは軽かったからね、この子重い笑」
壱馬「男やから動くんか」
『お腹ん中で負けられない戦いがあるんじゃないっすか?笑』
壱馬「どんな戦いやねん笑」





検診に行くたびに性別を聞くんだけど、
いっつも体育座りみたいな感じでしか、
映ってくれなかったマイペースさん。
そんなに父親に忠実に似なくても良いじゃない、笑




初めて自然分娩に挑戦すると決めてから、
また過保護がエスカレートする慎。
1人目の出産の経緯を知ってるからか、



メンバーさん全員が、心配してくださっている。

RAMPAGE パパ1号のはずの慎だけど、
 一番オロオロしてるから、
ほかのメンバーさんに励まされてる始末。



『そろそろまたリハーサルの時間だわ』
「りょうかい。頑張ってね」
壱馬「あなたちゃんも身体冷やさんようにな〜」
「ありがとうございます笑」
壱馬「あおちゃぁん。にーに行ってくるなぁ〜」


にこにこと壱馬くんにお手振り、からの投げキッス
一体どこでそんなの覚えたんだか…(笑)




『あお、パパにもチューってしてよ』
「ほらあおちゃん、パパにもしてあげて?」
碧「(ちゅーっ)」
『んーありがとぉ!パパすぐ帰るからな〜!』
「待ってるよーって」
碧「待ってるよぉ」
壱馬「はぁかわいい♡笑」
『ねぇなんかあったら、俺の親呼んでいいから』
『てか誰か家に居て欲しいからもう俺が呼んどく』
「まぁまぁ、お義母さんも忙しいから、」
『むり!心配だもん、』
「はぁ、、」
壱馬「ww」






何とか電話を終えて、リハに送りだす。
そしたら今度はおてんば娘の相手。
寝不足ぷんにー、全力でお風呂に入れて、寝かしつけ。
いつもはどれもこれも慎がやってくれてる事ばっか
家事も、碧のお世話もかって出てくれる…
感謝してもしきれないな。
今度お礼に、好きそうな靴でも買ってあげようかな…



なんて、携帯見ながら少し遅めの夜ご飯を食べてると、
陣痛っぽい痛みが急に来た。
重い生理痛っぽい痛みで、まだ全然耐えれるけど、
1人目のことが頭をよぎって、心配になったので
早速産院に電話。
直ぐに病院に行くことになった



「…うんうん、いい子いい子」
「じょうずに出てきてね、、」





本当に慎が連絡してくれてたみたいで、
両家の母が来てくれた。
自分で運転するのが怖い私に、実母が同行
碧の面倒を慎のお母さんが見てくれることに



産院についてから、程なくして慎から連絡が来たので
急遽リハを切り上げてこっちにくる慎を迎えに行った
母を見送り、また一人で痛みに耐える







何分経ったかは分からない
初めてすぎる痛みに歯を食いしばるので精一杯で



「…っ、これえぐ…、、」


ただ横を向いて、ベッドの柵を掴んで耐える。
もう何にも考えられないな






『…っ、あなた、!』
「……ぅぅっ、」




返事なんて出来たもんじゃないけど、
慎が来てくれた安心感は、尋常じゃない。




『だいじょーぶ、俺いるから』
『ありがとう、偉いよ、、』



ベッドの柵にあった私の手を、
そっと自分の方に移して、恋人繋ぎをしてくれる


滲み出る汗を吹いてくれたり、
お茶を飲ませてくれたり、
初めてこーゆーのに立ち会うとは思えない振る舞い
神サポートすぎる……(笑)



『1回ナースコールかける…?』
「……うん、何か、、、、産まれそう…」
『おぉ、やっべ、』←




診てもらうと、もう子宮口は8cmまで開いていた
あともう少し、あともう少し、と念をかける私と
何にも言わずに、ただ手を繋いでいてくれる旦那。




間隔もだんだん狭くなり、あっという間に全開に。
車椅子で分娩室まで運ばれた(笑)


分娩室の外で待っててもいいんだよ、って言ったら
迷わずに、いや、ついて行く、って即答した旦那。
もう時間も遅くて、眠たい頃なのにね


帝王切開の傷があるので、万が一傷が開いても、
すぐ帝王切開分娩に切り替えられるように準備は万端。





『あなた、もうすぐ会えるって』
「……いったぁぁ、ぁぁ、いてぇ、っっ!!」
『大丈夫、俺の手潰してもいいから力入れて』
『…あ、ほらあたま見えたって』
『偉い偉い、凄いよあなた、もう産まれるよ』
「もぉ終わり…っ?」
『終わり終わり、あと1回だけ力入れてってさ』
「…ぅぅぅぅぅ!!!」



\ おぎゃあっおぎゃあっ /




[おめでとうございます〜!元気な男の子です!]



「…あぁぁ〜。もう可愛いっ、(涙)」
『やばい、、俺も泣くわこれ……』



携帯片手にぽろぽろ涙を流す旦那に、
つられてまた泣く、泣き虫な夫婦(笑)
肝心の息子はもうなんか寝そう。



赤ちゃんを診てもらってる間、
少しだけ二人の時間になる。



『ありがと、俺の事また親にしてくれて、』
「…こちらこそ、ありがとう。」



最後に交わした、触れるだけのキスは、
疲れを全部吹き飛ばす。



程なくして、綺麗になって帰ってきたべび。
『わー、指にぎった、かわい、、』
「ね、笑」


泣かずに、ずっと寝てるのが旦那似すぎて
思わず2人で笑う。
メンバーさんも写真を喜んでくれたなぁ。



「…碧に会わせるのが楽しみだね」
『ん、』




よろしくね、みなとくん








続編です🗽

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