翌日、昨夜に色々考えすぎて、全然眠れなかった。晃一と手を繋いだ時は、ちょっと緊張した。晃一の手の温もりを今でも覚えてる。晃一、手大きかったな。祐基に抱きつかれた時は、めちゃくちゃドキドキした。小柄に見えるのに、意外と大きくて、力強かった。でも、照れた祐基の顔が極上に可愛かった。拓弥、昨日どうしちゃったのかな。家に戻って来てからも、なんかよそよそしかった。一応女子の部屋だから、緊張しちゃったかな。
そして、私達は7人のダンススクールへ向かった。
部屋の中に晃一の姿はなかった。ボーカルだから、CDの録音かな。
みんなで支え合ってグループを作ってる。やっぱりみんなはすごい。
私達がこっそり外から覗いていると、誰かが来た。
やば、見つかったかも・・・。あとでちゃんと謝らないと。
・・・ってあれ?晃一?
え、ちょっと!これじゃ二人きりじゃん!
晃一が私を引っ張り出した。
そう言って、晃一は私の頭を撫でた。
やばい。晃一に撫でられた時、めちゃくちゃドキドキしてた。何これ・・・もしかして私・・・
晃一のこと好き・・・?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。