第16話

🏹 episode16 ❤
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2018/06/21 09:53
赤松 れいら(アカマツレイラ)
直哉先輩!!!
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
れいら…
私の声を合図に先輩は振り返る。
赤松 れいら(アカマツレイラ)
私は、な…直哉の事が好きっ!
私は昔のように呼び捨てで名前を呼ぶ。
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
え?ちょっ…だからっ
赤松 れいら(アカマツレイラ)
分かってる。先輩は婚約してる人がいるんでしょ?
赤松 れいら(アカマツレイラ)
でも、私は知ってるの。直哉にはお兄ちゃんがいるじゃん!
私が1つ年上とか気にしていない時期。
直哉に出会った。
彼はずっと1人だった、私はそれが可哀想でよく遊んでいた。
そこに彼のお兄ちゃんもご一緒だった。
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
おれの兄ちゃん、嫌がってんだ。
赤松 れいら(アカマツレイラ)
でもそれをなんで直哉が…
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
俺って愛想無いだろ。きっとまだ嫌われているんだ。
お前だってそうだろ。俺がイケメンだから、とかお金持ってるからとかで付き合おうとしてんだろ。
その言葉に思わず私は手を上げてしまっていた。



パチンッ…

嫌な音が廊下に響く。直哉はゆっくりこちらを見た。
赤松 れいら(アカマツレイラ)
馬鹿にしないでよ!好きって気持ち、なんで貶すの?なんで、なんで…信じてくれないの?
先輩が疑心暗鬼になる気持ちは分かっている。かつての私だってそうだったから。
分かってるのに、感情に任せて私は直哉をぶった。
その上怒鳴り、泣き散らかしている。
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
ご、ごめ…
赤松 れいら(アカマツレイラ)
私の初恋を馬鹿にしないでよ!
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
…えっ?
直哉は驚いたように目を見開いた。
赤松 れいら(アカマツレイラ)
ねぇ、私もう虜なの。直哉の虜なの。私が小学生の時から虜なの!!
驫木 直哉(トドロキナオヤ)
俺もだ。俺も、お前の虜だ。れいら
泣き崩れた私は直哉に抱きつく、直哉も優しく手を回してくれた。

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