ザーツ
無数の雨がアスファルトを叩きつける。
そして水溜りに波紋を広げる。
今日はコンビニにお弁当を買いに行く。
外は雨が降っているが傘を差すのが面倒だ。
ぶつぶつと呟いた一言。
気づけば外は雷が鳴っていた。
取り敢えずお腹が空いたのでコンビニへ行く。
傘を探したが無かった。
そう言えばこの前壊したんだっけ。
そう思ってドアを開ける。
そして足を踏み出す。
一つ、おかしな所があった。
雨は降っている筈なのに、
全く濡れないのだ。
テキトーに自己解釈してコンビニに向かう。
周りの木々の後から沢山の人が出てきた。
囲まれた。
何となく出てきた言葉を口にする。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!