髙橋side
今、病院で検査待ち。
お医者さんが出てきた。
医者「異常は見つかりませんでした☺️」
ほっと、肩を撫で下ろした。
髙橋「ありがとうございます!」
医者「ただ……。」
そう言うとお医者さんは深刻そうな顔をした。
医者「詳しくはこちらで、、」
決して、いい話では無いと悟った。
髙橋「あなたは、大丈夫なんですか?」
医者「このままだと佐藤さんの体は、すぐに壊れてしまいます。」
髙橋「こわ、れる…?」
医者「睡眠不足や栄養失調などがとても酷いのだと思います。そして今回、女の子の日と重なり、このようになってしまいました。」
髙橋「そう、だったんですね。」
医者「次このようになってしまうと、正直、命が危ないです。」
髙橋「でもなんで…?」
医者「佐藤さんは人前に出るお仕事をされています。なので人一倍、責任や悩みを抱えているのだと思います。」
髙橋「そうなんですね、、」
医者「佐藤さんのお部屋は〇〇〇号室になります。」
髙橋「ありがとうございました、」
あなたが、死ぬ……?
そんなこと、信じたくなかった。
今すぐに、嘘だと、笑って欲しかった。
お医者さんに言われた部屋に向かう、
部屋からは、あなたの泣き声が聞こえる。
俺はじっとしていられなかった。
髙橋「あなたっ!ギュ」
佐藤「優斗……。」
髙橋「大丈夫、大丈夫だから。」
佐藤「優斗、、」
あなたの口から出た言葉はとても衝撃的だった。
佐藤「優斗、佐藤もう死んじゃうのかな。」
佐藤「みんなとデビュー出来ないのかな。」
佐藤「死にたくないよ。みんなとデビューしたいよ。」
髙橋「あなたは、死なないし、何処へも行かない。ずーっと、HiHi Jetsのメンバーだよ。俺の、最愛で最高のシンメだよ。」
佐藤「佐藤ね、ゆうぴやみじゅ、はしもっちゃんと作間とがりさん、みんなに出会えてほんっとに良かった。ありがとう。」
髙橋「何言ってんだよ、お別れする訳じゃないんだから!」
佐藤「佐藤ね、みんなに出会えて強くなれた気がするの。」
そういうあなたの目からは、今までに見せたことのない美しい涙が溢れていた。
佐藤「このこと、佐藤と優斗だけの秘密にしてほしいな。」
髙橋「分かった。誰にも言わないよ。」
佐藤「ありがとう。」
髙橋「ちょっと休めば治るんだからそんな重く捉えるなよ?」
佐藤「うん、」
髙橋「もう寝な」
佐藤「ありがとう、」
泣き疲れたのかあなたはすぐ眠ってしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。