アイツを潰す。 そのことしか頭になかった
紗季を傷つけて 俺らスペースに土足で踏みにじった事を盛大に苦しませ後悔させてやろうと思っていたのに
「大志…っ」
紗季の声だけで俺の意識は正常に戻る。
顔を顔色は良くなく額には脂汗をうかさて・・・魘されてる。
(クソッ)
夢の中でもアイツに魘されてると考えれば腸が煮えくり返りそうになる
もう、アイツは後でいい。どうせ逃げられはしないからな
そのまま踵を返し靴箱へ向かう
その間に携帯でタクシーを学校の前に呼んでおく あとあいつにも連絡しておくか
「──よろしくお願いします。」
ざっと来るまで5分くらいか
「お、」
俺が待っていた場所に手鏡が落ちている
あいつらか… あの不細工な面を思い出してまた気分が悪くなった
落ちている鏡を思い切り踏んづければバリッと音を立て鏡は割れた。
待っている間に紗季の服装を整えて上から俺のカーディガンを羽織らせる
そうすれば 少し頬を緩ませた。
とりあいずは安心か…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。