少しの息苦しさで目が覚める
「ん・・・ー」
お腹には腕が絡みついている
そりゃ、重いな。
とりあえず喉が乾いているから潤したい
起こさないように 布団から出なきゃ
そーっと お腹に乗っている腕をどかしていく
『んん〜』 「!!」『・・・すぅー』
危なかったぁ 良し、動ける。
ベッドを降りて 大志を見れば気持ちよさそうに寝ている
少し笑顔に見えるのはいい夢でも見ているんだろう。
少し癖のついた髪を指に絡めて頭を柔らかく撫でる。
(ふわっふわっ) ほんと羨む髪質なんだから。
大志の頭は私の中でのお気に入りの場所でもある。
だって、
大志は他の人には頭は触らせないけど、私
だけには触らせてくれるの。
ほんと、 かわいいやつめ!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!