あの水難事故から3日。
その日と次の日くらいまではクタクタだったフェロー達もやっと復活したみたい。
だってほら、灰谷先生はオロオロしながら動き回ってるし、名取先生は相変わらず携帯いじってるし、横峯先生はルンルンで可愛い髪飾りつけてるし、雪村さんはそんな3人を見て呆れ顔してる…。
まぁそれが日常だったから、なーんかほっこりするんだけどね。
…あ、白石先生だ!
ー医局でー
今日はちょっと気にして見とかなきゃかな…。
何かあったら困るし、あの2人なら無理しかねない。
…藍沢先生にも相談しようかな。
ーカンファレンス後ー
私は早足で会議室を出た。
何これ。何か今日、みんな変じゃない…?
…ちょっとひと肌脱ぐか。
ー13:00ー
思ってたより早かったな…。急がなきゃ。
…えっと、どこのトイレだろ。
私は2人を連れてあるところにやって来た。
あとはあの人。
…ったく、どこいったんだか。
まぁ忙しい人なのはわかるんだけどこんなに会えないもんかね…。
その後私は拒否する藍沢先生を内科に連れて行った。
1時間後、私のPHSが鳴った。
内科の先生から。3人とも見事に胃腸炎だったらしい。今は3人とも救命の仮眠室で休んでるって。
とりあえず重症ではないから問題はないそうだが、安静にするようにとのこと。
じゃあ今日は…。
ー仮眠室でー
私は3人を車に乗せて自分の家に帰った。
…たまにはこういうのもいいかなって思って。
まぁ、胃腸炎の患者を3人同時に診ると思えばいいか!
…いや、それ結構大変かも。
ー眞子の家に到着するー
おかゆを作っている最中、電話が鳴った。
冴島さんからだった。
藍沢先生は…。
医者がこんなにも同時にウイルスにやられるもんかね…。
ま、とりあえず明日はみんなお休みかなぁ…。
フェロー達に頑張ってもらわなきゃ。ごめんね、最近忙しくて…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!