第2話

Restart #02
3,844
2018/09/02 12:57
ーカンファレンスが終わり、医局へー
秋山眞子
私、前みたいにそのままここ使っていいの?
白石
白石
うん。いつか戻って来てくれるんじゃないかってそのままにしておいたから。
緋山
緋山
あー。だから白石この前あんなこと言ってたんだ。
秋山眞子
ん?あんなこと?
緋山
緋山
いや、藤川がさ、この前「空いてるなら荷物置こう」って言った途端、白石が急に「ダメ!」って怒鳴ったのよ。(笑う)
理由聞いても何か白石は濁すし。
いやー、あの時はみんな白石のこと不思議そうに見てたもんね〜。やっとすっきりしたわ。
藤川
藤川
なるほど〜。それで俺は白石に怒鳴られたわけだな?
そうならそうと言えよ〜。
白石
白石
ご、ごめん。何か上手く言えなくて…。
秋山眞子
白石先生ありがと。そして藤川先生はごめん。(笑う)
じゃあありがたく使わせてもらいます!(荷物を置く)
よしっ…!あ、ラウンド行って来ていい?
白石
白石
うん!どうぞ!
確か冴島さんも行くよね?一緒に行って来たら?
冴島
冴島
はい。お願いします。
久しぶりですね。一緒に回るの。
秋山眞子
そうね。冴島さん一緒なら安心だわ!
じゃ、行ってきまーす。(医局を出て行く)
横峯
横峯
(小声で)ねぇ、雪村さん。秋山先生ってどのくらいすごい人なんだろうね…。でもなんか、すごく優しそうだし、救命医っていうより小児科医とかそんな風に見えない?
雪村
雪村
横峯先生、人を見かけで判断するのは良くないですよ。それに藍沢先生と同じくらいの凄腕だって聞いてます。(藍沢を見る)
藍沢
藍沢
(パソコンの画面に向かったまま)あいつと俺はやってきたことも専門も違う。人と比べてる暇があるなら少しでも自分のできることを増やせ。
それにあいつは誰よりも強い医者だ。あんな大きいもの背負って、これまで何度も戦ってきてる。お前らもあいつからいろいろ学べ。(席を立つ)
横峯
横峯
た、戦ってきた…?
…!藍沢先生どこ行くんですか?
藍沢
藍沢
明日のオペの最終打ち合わせだ。
何か用か。
横峯
横峯
い、いえ…。
藤川
藤川
ほら、横峯。仕事だ仕事!
眞子ちゃんの事は多分一緒にヘリでも乗ればすぐわかるよ。
横峯
横峯
は、はい…!
フェローのみんなはまだ知らない。
私が今まで背負ってきた、戦ってきた過去ー。

迷ったけど、また翔北に戻ってきたのは、あの日の約束があるから。そしてみんながいるから。
また誰かの笑顔のために、誰も私がしたみたいなあんな思いしないように。
秋山眞子
帰ってきたんだ。また。
(スクラブの胸のあたりを掴んで)大丈夫。よしっ…!

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