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2019/03/22

第11話

#10
あなた

先生〜?

一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
お疲れ様で…あ、お疲れ様
が、しかし、

私の瞳に映ったのは先生の姿ではなく、

よく見慣れた、涼先輩の姿だった。
あなた

えッ!?

驚く私なんて気にならないかのように、

先輩は笑顔で練習場に入ってきた。

その顔はまるで私がいたことを知っていたようで、

私の感情と差が生まれる。
あなた

先輩?え、なんで…?

戸惑う私の感情は、

小さな声として先輩の耳に届く。
一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
ん?俺?
先輩は一度、不思議そうな顔をして首を傾げたと思うと、

すぐに笑顔に戻り、口を開いた。
一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
梨咲がね、ここであなたが練習してるみたいだからって教えてくれてね。
一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
もし良かったら様子見に行ってあげてくださいーって。
あなた

梨咲!?!???!

その名前を聞いたと同時に、足の力が抜け、私は地面に崩れ落ちた。

疑問は沢山あった。

梨咲はいつ先輩にそれを言ったのか、とか

どうして先輩はわざわざ自分の時間割いてまで来てくれたのか、とか。

色々なことが頭をぐるぐると掻き混ぜる。

でも、その一方で、

梨咲がさっき、どうしてあんなに急いで練習場からいなくなったのかだけがハッキリと分かった。

一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
わ、大丈夫??
私が床に崩れ落ちたことに私よりもびっくりした様子の先輩が、

手を差し伸べてくれようとするが、

流石にそれを取ることはせずに、立ち上がった。
あなた

ごめんなさい、ちょっと、びっくりして

出来る限りの笑顔を先輩に向ける。

…まぁそれが、どれくらいの笑顔だったかは分からないけど。
一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
あはは、まぁそうだよね。
先輩はそんな私を見て優しく笑った。

その姿はいかにも後輩の対応をする先輩って感じがして、

先輩の後輩であることに嬉しくなる半面、

どこか後輩でしかないことに対する寂しさを感じた。

どうしていきなりそんなことを思ったのかは分からない。

それでも、何故かそう思ってしまったんだ。

一ノ瀬涼
一ノ瀬涼
それじゃあ、練習…しよっか?
私は自分でもわからない不思議な気持ちに蓋をして、

先輩の言葉に大きく頷いた。