第18話

”正門”で待ってる
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2021/03/21 13:18

勝己 side





天水 (なまえ)
天水 あなた
ココは山の深くだよ。早く帰りなよ
勝己
勝己
ヘラクレス見つけるまで帰んねぇ!
天水 (なまえ)
天水 あなた
イイから帰りなよ。神隠しにあっても
知らないよ神社の近くだしね


軽く怖がらせられたけど帰りたくない!

まだ帰れねぇよ!

出久
出久
かっちゃん、神隠しだって、、
怖いよ 帰ろうよォ
勝己
勝己
出久は怖がりだなぁ!
本当な訳ないだろ!
天水 (なまえ)
天水 あなた
別に信じる信じないは任せるけど……
とにかく子供が2人だけで来る所じゃないよ
勝己
勝己
あなただって1人で来てるじゃねぇか!
天水 (なまえ)
天水 あなた
私はいいんだよ。だって私..............





強いモン((ニヤ


下から覗き込み薄い笑を浮かべているあなたは、歳が近いとは思えないほど大人な顔をしている

とても綺麗で自信で溢れていて緊張が伝わって来る



その時の顔がとても好きだ



勝己
勝己
ッ、/////はぁ!?何が違うんだよ!/////

半分 照れ隠しで放ったその言葉


きっと今の自分の顔は情けない位に真っ赤なんだろう

勝己
勝己
とにかく!俺は絶対に戻らねぇからな!!
天水 (なまえ)
天水 あなた
.......勝己は人の忠告を聞かないんだね
俺の目の前に手のひらを見せるように差し出された





勝己
勝己
(一体 何なんだよ!)


するとあなたの後ろから強い風が吹く

耐えきれない俺と出久は軽々と吹っ飛ばせれ、山に入る前の道に少し乱暴に落とされた







勝己
勝己
..............は?
出久
出久
あれ?.......戻ってきた
勝己
勝己
.......アイツぅぅぅぅ!!
出久
出久
!?   え!?

俺はあなたが居た場所まで山を駆け登り、奥へ奥へと走っていった




そしてまた動物達と戯れているあなたの姿が見える

勝己
勝己
ッオイ!!
天水 (なまえ)
天水 あなた
え?何 戻ってきたの、
天水 (なまえ)
天水 あなた
わざわざ送ってあげたのに、
勝己
勝己
何だよさっきの!
お前……もう個性もってんのか?!
天水 (なまえ)
天水 あなた
..............私は、、
天水 (なまえ)
天水 あなた
私は最初から持ってるの、
生まれた時から個性が発現してる
勝己
勝己
..............は?な訳、
発現すんのは大体 俺達くらいの時だろ?!
天水 (なまえ)
天水 あなた
そんな事言われてもなァ
出ちゃったもんは出ちゃったし、


今度こそちゃんと送られといてよと言いながらまた俺の目の前に手のひらを見せるように差し出す

強い風が吹き最初より安定しながら飛ばされていった




今度は母さんと出久達が居る所まで帰ってきた


母さん達はビックリしている

俺も未だに何が起こっているのかがサッパリだ



けど、吹っ飛ばされた瞬間 あなたの方を見ているとニコニコしながら何かを言っていた


耳をすませその声に集中して聞いてみる
天水 (なまえ)
天水 あなた
今度は正門・・から来てよ!一緒に遊ぼ!!


”正門”の意味が分からなかった


母さん達に聞くと、この山は甘水家が所有しており大抵は自由に出入りする事は可能なのだとか

そして俺たちが居た所からの真裏には”甘水神社”がある


その甘水神社は大昔からこの街を見守っていたがいつからか子供がたびたび姿を消すと言う噂が流れ始め、街の人々は「神隠し」だと騒ぎ出した



当時の甘水神社の関係者は生贄をさずける事にした。

小さな子を神に捧げる代わりに、その生贄の子が死ぬまで街の子供達には手を出さないと言う契りを交わした。



生贄と言っても食べられる訳ではなく、ましてや嫁ぎに行く訳でもない。

ただ常に神の傍におり、街の人々を護る。それが条件となっている

そんな昔話をされた









それからもう1つ


俺たちが山であった少女。

あなたは甘水家の娘で、の生贄の子なのだと。



あなたが言っていた「神隠し」は本当だったのか、未だに信じ難いが今度会った時にでも聞いてみよう。きちんと”正門”から行って、

勝己
勝己
なんか今日は疲れたな、
出久
出久
ねぇかっちゃん!
勝己
勝己
あ?何だよ出久
出久
出久
あなたちゃん可愛かったね!
勝己
勝己
…………は?
出久
出久
だから可愛かったねって!
勝己
勝己
..............出久には絶対に渡さない
出久
出久
え?
出久
出久
何で?


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遅くなってスミマセン!!


本当にスミマセン!!!





これから頑張ります.....................










あともうちょい昔の話が続きそうだ、

案外長くなる

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