𓊆 ……ラビットフォール寮…… 𓊇
「今日の昼ごはん当番誰ぇ!!!」
「お前じゃね?!?!」
「俺昨日やったぁー!!!!」
ラビッツフィール寮の面子がラビットフォール寮に入ると、大きな声が飛び交っていた。
するとラビッツフィール寮から入ってきた葵が呆れたように口を開いた。
それに共感するようにありすが葵に話しかける。
葵とありすが話していると、2人の後ろから影が忍び寄る。
葵とありすが驚いて後ろを振り返ると………
ただ2人に挨拶したかっただけの裕樹が。
ここの3人は比較的仲が良く、3人で行動することもしばしばあるのだ。
すると奥の方から申し訳なさそうに陽が出てきた。
裕樹が声をかけると、陽はますます眉毛をハの字にして口を開いた。
その一言で、騒がしかったラビットフォール寮は沈黙に包まれた。
途中から入ってきた楼凪は騒がしかった寮が静かすぎるという現状に戸惑っていた。
苺菜が楼凪に状況説明すると同時に、裕樹がお昼ご飯担当と言う事実に嘆く人がちらほら
何故沈黙が続いているのか分かっていない裕樹は、呑気にキッチンに向かおうとする。
すると、凄い形相で裕樹の前にたちはだかる人が3名。
ブラコンと言えばこの人、翔
呆れ顔で厳しい事実を突きつけてくる翔樹
チャラ男のくせに家事全般出来る隼人
キッチンの平穏は俺達が守る隊に裕樹は、お昼ご飯を作る事を止められてしまったのだ。
すると後ろから
と、葵が微かにドヤ顔を顔に浮かべながら出てくる。
だがドヤ顔だったのもつかの間
シスコンと言えばこの人、茜
さらっと貶してくる夏七
可愛い顔して絶望を与えてくるありす
キッチンの平和は私達が守る隊に葵もお昼ご飯を作る事を止められてしまったのだった。
楼凪が感心したように言うと、あははと乾いた笑いが周りから聞こえてきた。
裕樹と葵は2人してぶーぶー文句を言っているが、ほとんどの人間は聞く耳を持たず、誰が変わりにお昼ご飯を作るか話し合っていた。
周りにまともに料理できる人が居ない……そして、この人数分の料理を作りきれる人間が少ないと言う事実に、ラビットフォール寮内の全員が絶望していた。
その時だった
凪の凛とした声がひびき、全員の視線が凪に向く
凪が高らかに得意料理を発表すると、全員から歓喜の声が上がった。
翔が少し申し訳なさそうに聞くと、凪は「全然大丈夫です」とガッツポーズをした
凪が「ここのキッチンは上に広いので」と伏し目がちで伝えると、尊が立ち上がって
とるんるんと効果音がつきそうな声色で伝えた
と、凪は上機嫌な尊とキッチンに入っていった。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。