暑い 。
真っ黒になっちゃう 。
夏ってやだなあ 。
「 遅刻だ 急げええ ! 」
まさかの初出勤に寝坊 。 髪はボサボサだし 、朝ごはん食べてなくてお腹ぺこぺこだし 、 おまけに暑い 。 夏にダッシュとか地獄 。
ここは東京 。 人が多い 。 スクランブル交差点なんかものすんごくやばいです 。
電車に乗っても 、人 、人 、人 。
なんてこった 。
職場に着いたのはいいけども 、汗だく 。 しかもどこか分かんない 。 デカすぎるここ 。
大手企業に 就職が決定したのはつい先月の話 。 何故か相当人が足りていないだとか 。
大手企業 が 人手不足ってありえない 。
すると 、目の前から 小柄な男の子が歩いてきた 。
時計を見ると 、 社員の出勤時間は過ぎている 。
あくびをしながら こっちを見てきた 。
『 どうしたの ? 迷子 ? 』
「 …… 、 ○○ってとこ 知りませんか ? 」
私が聞いたのは今日から 配属する部署 。 ちゃんと地図みたいなのは貰ったんだけど 、方向音痴の 地図読めないアホには 無理でした 。
『 あ ! もしかして ! 新人の子 !? 』
「 そ 、そうです 。 神崎あなた です 。 」
『 研修とか トップだったんだってね 、 』
「 何故それを ? 」
『 まあ 、僕の正体は後にして 。 遅刻だよ ? 』
「 あ ! ほんとだ 、 じゃあこれで ! 」
『 え 、ちょっと待って ! 道分かるの !? 』
沈黙が流れる 。
図星 。 一体私はどこへ向かおうとしてたのだろうか 。
『 ここ曲がって左だよ 』
「 ありがとうございます ! 」
『 頑張ってね 』
「 はい ! 」
親切なお方のおかげで 、怒られたけど 、 なんとか着きました 。
後に知る事になるのですが 、 あの方 。 この会社の社長らしいです 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。