『 雨だ 。 ねえ 、藤崎 。 雨なんだけど 』
『 予想 当たっちゃいましたね 』
ザーザー降りの雨 。 これが全て 食べられる飴だったらいいのに 。
あ 、藤崎って秘書 。 完璧で頼りになるから 、 みんな 使ってみて 、
『 ねえ 、 藤崎 。 いちごミルク なくなった 。』
『 買いに行かせましょうか ? 』
『 いい 、僕が行く 』
『 では 、私も 』
『 いや 、藤崎は会社よろしく 。 僕 、ある人と行くから 。』
『 分かりました 。 お帰りは ? 』
『 んー 、このまま帰るかな 』
『 分かりました 。 お気を付けて 』
『 ありがと 』
ほんとに頼りになる 。 会社サボれるし まあ 最高かな 。
僕ね 、あなたさんのとこ行く 。 なんか気になって仕方ないんだよね 。 おっちょこちょいだからさ 、
○○ と 書いてある 部署へ行く 。
声をかければ 、部長さんが1番に来てくれた 。
『 社長 。 どうされましたか ? 』
『 あなたさん いる ? 』
『 もしや …… ! なにか やらかしましたかあの子 。』
『 ううん違う 。 社長からのお食事の誘いだよ って 言っといて 。 僕 、ここで待ってる 』
『 分かりました 。 』
部長は大きな声で 、あなたさん ! あなたさん ! どこですか !! って叫んでる 。 デスクの場所知らないのかよ 。
そしてすぐ 、 あなたさんは 現れた 。
「 どうされました ? 社長 ? 」
『 侑李 。 』
「 さすがにここは無理です 。 」
『 じゃあ 、知念さん 。』
「 ん 、知念さん 。 どうされましたか 」
『 お食事の誘い 』
「 まだ 仕事終わってません 」
『 いい 。ほら行くよ 』
「 え 、あ 、 ちょっと ! 」
あなたさんの 腕を強引に引っ張り 、 お気に入りのお店へと 入った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。