日曜日の 午後 。
1週間で1番 、 のんびりしてるし 、少し焦る時間 。
こーたと 料理しようかなって 。 あ 、お菓子作り ね 。
「 こーた ー 、 お菓子作ろーよ ! 」
『 やだ 、 寝る 。 』
はあ 、 忙しい中の休みって分かってますけどね 、分かってますけどね 、 私もこーたとの 時間欲しいんですよ ? 分かってくれます ?
「 起きてよ ー 、 もう 1時 だよ ? 」
『 わかった 。 早朝ね 。 うん 、おやすみ 。 』
こんな 明るいのに 早朝とか 何言ってんだこの人 。
西陽ガンガン当たってますけど 。 なんか室内でも日焼け止め塗らなきゃいけないんだっけ 。 塗ってないいいや 。 諦めろ 、もう既に 手遅れだ 。 黒い 。
「 ねえ 、 こーた ってばああああ !! 」
『 うるさいなあもう 、 』
「 こーた 忙しいのは分かってる 。 でも 、私との時間も作って下さい 。 」
お 、珍しく素直に言ったぞ みたいな顔で見つめてくる 宏太 。 それ狙ってたな絶対 。 そう思えるほどに 、 ニヤニヤと微笑み出す 。
『 おはよ 』
「 何が おはよ だ バカ 。」
『 バカ って言うなら 作らない 』
「 嫌です 。 前言撤回 。 」
『 よろしい 』
なんだコイツ 。 王様か 。 そして 、私は 側近か 。 あの 、仰せのままにとか言ってる なんとも くだらなさそうな 役職か 。
嘘だろ 。
「 王様 嫌い 。 さっさと 着替えて !」
『 ん 、 はあい 』
とぼとぼと 歩いて クローゼットを開ける宏太 。
身長高いせいで 天井にぶつかりそうな頭 。
153 cm の 私は 首が痛くなるくらい 、上を見上げないと顔が見えないんだ 。 もう 、縮んでよ 。
〝 ドン !! 〟
ほーら 、ちゃんと 歩かないから 頭打ち付けた 、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!