私は“キス事件”があった翌日、親友のかおるちゃんに相談をしていた。
すごく気になる。
かおるちゃん、こんな事ばっかり聞いてもらっちゃってごめんね。
なんか、すごく申し訳ない。
それは、ない…!
そう言いかけた途端。
賢人が教室に入ってきた。
あれ、いつもと変わらない感じ。
賢人…もしかして、昨日のこと何も気にしていない…とか!?
小さい声で呟くと、賢人はちらっとこっちを見た。でも、すぐに目をそらされた。
私、何かした?
それとも、賢人も恥ずかしくて顔も見れないとか?
それとも私…嫌われちゃったの?
かおるちゃんはそう言ってくれたけど、私は何も言えなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。