第21話

第十八章 〜変わる気持ち〜
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2021/07/01 11:00
『トントンは空を見たい、















なぜなら幸せになりたかったから。





みんなが話してくれた空の話は全てが美しく、



なによりも見た者全てを幸せにする。








だから、みんなの語ってくれたこの空の綺麗さは





僕を幸せにする引き金になってくれると信じていた。










嗚呼、美しい。




僕が想像していたものよりも遥かに美しかった。










空いっぱいに広がる『水色』の朝空。







なによりも輝いている深い『青色』の夜空と







ほかの良さも活かしながらも輝ける『黄色』の星空。









暖かく優しい『橙色』の夕空。










ぽたぽたと雫を落とす『灰色』の雨空。









先程の水色を支える『紫色』と『桃色』の空。










そして、






十人十色に輝く個性に満ち溢れた





『虹色』の雨上がり後の青空。









美しい。



みんな、僕の心の中で美しく輝いている。







今まで、本当の姿を見ることはできていなかった。



でも、ずっとそばにいてくれた。



だから、




次こそはみんなの姿をちゃんと目に焼き付けよう。』












僕は目を閉じ、考えた。






ずっとみんなのそばで笑っていられる未来を想像しながら、耳を澄ます。





休憩し終わったとシッマはもう一度どこかへ走り出す。







その後ろをみんなついて行ってるのかな。






僕の周りはしーんとしていて、僕一人だけが残っているのだろうか。








でも、もう僕はひとりじゃない。



みんながいるから。





たとえ、どんなに遠くにいても、僕らの絆は強くて硬いんだ。









そんな強くて硬い絆のあるみんなと一緒にいられる今の僕は、






世界で一番の幸せ者なのかもしれない。

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