第66話

影王子と人気先輩
4,199
2023/05/14 22:07
先生
それじゃ、始めましょう
seokjin
seokjin
起立
生徒会長だからできるだろ~って強制的にやらされているクラス委員のせいで号令をしなきゃならない






その事に毎日毎日めんどくさくてため息が出る









先生
じゃあ始めます
クラスメイト
お願いしまーす






なんて、小中高変わんない気だるげな挨拶が教室に響く







先生
今日の美術は学校のどこかの風景のデッサンをしてもらいます
先生
学校の敷地内ならどこでもいいですよ~
先生
今日の2時間と、来週再来週の2時間、計6時間で完成させて提出してください



デッサンか…








俺はどこ描こうかな…








校内だとうるさくなりそうだから、なるべく人気のない外に行こ…




そう決めた俺はすぐに外に向かった





















taehyung
taehyung
綺麗な顔だなぁ…

俺の膝の上で目を閉じて熟睡しているように見えるゆんぎひょん







目に少しかかる前髪が風に揺れて



時折鬱陶しそうに皺を寄せている








手でそっと触れて前髪を横に流してあげるとまた気持ちよさそうに寝息を立てる







taehyung
taehyung
…ひょん…
頬をそっと撫でてみてもひょんは起きる気配すらしない


taehyung
taehyung
こんな無防備だからじにひょんに触られるんだよ…?ひょん






yoongi
yoongi
んん…てひょ…ぁ…
taehyung
taehyung
…ゆんぎひょん









気付いた時にはもう体は動いていた








ひょんの顎に手を添えて少し上を向かせ、マスク越しに俺の唇を押し当てる








taehyung
taehyung
…ひょん、俺…






















???
そこでなにやってんの?
taehyung
taehyung
…ッ!?








遠くから声がして急いで顔をあげる










seokjin
seokjin
何してんのかって聞いてるんだけど、てひょんあ
taehyung
taehyung
…ひょん…







キャンパスを片手にたっているヒョンと目が合う





美術の授業中、と言ったところだろうか



見た事のないぐらい怒りと悲しさを含んだその目を向けられて





蛇に睨まれた蛙のように俺は息をすることも忘れていた








seokjin
seokjin
今授業中だよね?ここで何してたの?






taehyung
taehyung
…お、俺は…




seokjin
seokjin
…何した?
taehyung
taehyung
…え?
seokjin
seokjin
お前今、ゆんぎやに何した?
taehyung
taehyung
…ひょ、ひょん…俺…
seokjin
seokjin
ゆんぎやは、俺の彼女なんだけど
seokjin
seokjin
いくらお前でも俺のに手出したら許さないよ?
taehyung
taehyung
…ッッ























”てひょんあ、じなに譲りなさい”










”てひょんあ…分かるわよね?”










”そくじなに全部任せる、お前は好きに生きたらいい”











taehyung
taehyung
だよ…
seokjin
seokjin
…え?
taehyung
taehyung
ひょんに…ひょんに何がわかるってんだよ!!!
seokjin
seokjin
…て、ひょんあ…?
taehyung
taehyung
いつもそうだよ、なんなの、じな、じな、じなって…ッッ
taehyung
taehyung
俺は…ッ
taehyung
taehyung
全部ひょんに譲らなきゃいけないの…ッ?ねぇ、答えてよ、ひょん、…ッ









俺は…









どうして…_________






















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次回、てひょんの過去





伏線なしで全て明かします

((かなり暗いですすみません

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