第56話

最終章 最後の終着駅
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2021/08/16 02:46
悪魔(フジニア)
はあ…全くつまらない喧嘩した。でもきさらぎだって悪いんだからな…でも…俺も悪いか…
きさらぎ(人間)
隠してることがあるなら言ってよ!フジニア!私たち友達でしょ!
そう悲しそうに言ったことに対して自分もカッとなってしまった。
悪魔(フジニア)
ならきさらぎだってそうだろ!俺に言う前にきさらぎこそ何隠してるんだよ!
きさらぎ(人間)
フジニアもそうでしょ!夜にコソコソ出かけて最近人が襲われる噂聞いてるよ!それフジニアのせいなんでしょ!
悪魔(フジニア)
そうだよ!だからなんだよ!
きさらぎ(人間)
なんで怒るの!そんなに怒るなら私の魂を喰らえば良かったじゃない!
悪魔(フジニア)
ああ…そうだなそうしてやるよ!
俺はきさらぎに襲いかかって食べようとした時きさらぎは泣きながらこう呟いた。
きさらぎ(人間)
嘘つき…フジニアなんか…友達じゃない。フジニアとなんか出会わなければ良かった!
悪魔(フジニア)
そうかよ!ならこっちだってそうだ!お前となんか出会わなければ良かったよ!お前なんかどっか行っちまえ!死ねばいいんだ!
きさらぎ(人間)
えっ…
悪魔(フジニア)
お前なんか…死ねばよかったんだ…あの時助けなきゃ良かった…
きさらぎ(人間)
フジ…ニア…
悪魔(フジニア)
っ!!わっ悪い…おっ俺…
きさらぎ(人間)
いいの…ごめん…ごめんね…ごめんなさい。私…貴方に迷惑かけてたみたい…
悪魔(フジニア)
おっ俺も言いすぎて…
きさらぎ(人間)
そんな顔しないで…フジニアは悪くないから…今までありがとう…私を食べたいのならそれでいいよ。
悪魔(フジニア)
俺は…
何かを言わなくちゃいけないのに言葉が出ず伸ばした手を下げきさらぎの顔を見ることもできなかった。きっと悲しい顔をしてる。俺の…俺のせいだ…俺のせいで…きさらぎを傷つけた。もうきさらぎの傍にはいられない。
悪魔(フジニア)
きさらぎの魂を食べない…俺たち1度離れた方がいいかもしれないな…俺は出てくよ…
きさらぎ(人間)
…わかった。フジニア…さよなら…
悪魔(フジニア)
…………。
俺は何も言わずに飛び去った。さよならと言ってしまえばもう二度と会えないような気がして…もう戻れない気がした…既にこの状況がそうなのに…

結局謝ることなく飛び出してしまいあれから2日たっていた。もうすぐでまた一週間が終わる…そう思っていた時だった。
??
見つけた…
悪魔(フジニア)
え?なんだ?
??
ついに見つけたぞ!悪魔!
悪魔(フジニア)
!!あんた達は!
代行人(執行者)
天使がモタモタするから直々に来てやったんだ。感謝しろ…
見えない力で拘束されて動けない。
悪魔(フジニア)
なっなんだこれ?
代行人(執行者)
それは悪魔を弱らせる結界のようなものだ。お前はそこから1歩も動くことは出来ない。天使も天使だ。友達だからと手を抜いていたみたいだが…まあいい。今天使には対象の人間を裁くために連れてきてもらう…
悪魔(フジニア)
っ!!それって!きさらぎのことなのか!
代行人(執行者)
知っていたのか?
悪魔(フジニア)
なっなんできさらぎが裁かれるんだよ!きさらぎはもう関係ないだろ!だったら!
代行人(執行者)
関係ならある。悪魔と取引、ましてや契約などすればその人間は裁きの対処となる。
悪魔(フジニア)
待っ待ってくれ!俺は!きさらぎと何もないし、きさらぎに何もしていない!悪魔の取引だって!契約だってそうだ!きさらぎの魂にだって!俺はきさらぎと友達になってずっと一緒に過ごしたいとお互いに思っていただけで!
代行人(執行者)
それがどうした。
悪魔(フジニア)
え?
代行人(執行者)
悪魔と友達だと言語道断。決して取引や契約をしなくたって友達になりたいとずっと一緒にいたいとそう思えばそれは取引や契約と変わらなくその者を縛る。悪魔が傍にいた人間の末路なんてそんなの決まっているだろ。お前がその人間を壊したんだ。
悪魔(フジニア)
!!
俺が壊した…あの時…きさらぎと出会って…会いたいと約束して名前をつけてもらって友達になって…それから…あの時も…あの時も…俺が…きさらぎを…俺のせいで…
悪魔(フジニア)
そっそんな…俺のせいだ…
代行人(執行者)
お前はなんとも哀れな悪魔だな…お前が無意識とはいえ縛り付けた為その人間の寿命と人生が狂ったんだ。
悪魔(フジニア)
それってどういう?
代行人(執行者)
あの人間はお前と出会う前から死が決まっていた。お前と出会い死ぬはずだった。なのにお前と出会い互いの願いから死の概念が狂い初めた。そして今まで生きていたんだ…しかし狂ったネジは直さなければならない。だからこそあの日天使が人間の元に現れてその縛りを解いた。よって今までの止まっていた死の歯車が動き出した。悪魔と過ごし死から外れた為不幸なことが続いた。お前との喧嘩もそうだろう。命のタイムリミットは1週間。つまり今日ということだ。
悪魔(フジニア)
……今日ってってことはきさらぎは…もう死ぬ。
俺は絶望と衝撃で悲鳴をあげて叫んだが声が出ておらずその声は代行人にしか聞こえなかった。
代行人(執行者)
なんとも哀れな生き物だな…
とフジニアを見て代行人は悲しそうに呟いた。

それと同時刻きさらぎの学校の屋上にはきさらぎがいた。メモで呼び出されきさらぎは気まずそうにフジニアが来るのを待っていた。
きさらぎ(人間)
はあ…フジニア…
天使(粛清者)
見つけた…
きさらぎ(人間)
あなたは…あの時の!
天使(粛清者)
お前のせいだ。
きさらぎ(人間)
え?
天使(粛清者)
お前のせいで…あいつは…お前と出会ったせいで!あいつは処分されるんだ!お前さえお前さえ居なければ良かったんだ!
突然現れた天使にきさらぎは何もできず首を閉められた。

首を絞められて本能的に涙がこぼれそうな時顔が濡れて雨なのかと考えていたが違った。泣いていたのは天使だった。自分を憎みながら悲しそうな顔をしている天使だった。
天使(粛清者)
なん…で…なんで…僕じゃないの!僕は…あいつの親友なのに…なんでよ!なんで僕は…君の1番になれないの…
きさらぎ(人間)
天使…さ…
きさらぎは苦しく意識が飛びそうになった時手を離された。
代行人(執行者)
何をしている?
もう1人の代行人が現れ天使を拘束し天使は無抵抗のままいなくなり代行人が自分のところまで来た。その際天使は去る前に吐き出すかのように自分にこういった。
天使(粛清者)
全部…お前のせいだ…人間のことで馬鹿だよ…裏切り者…親友だったのに…
きさらぎ(人間)
天使…さん…
代行人(執行者)
他人を心配するよりも己をしたらどうだ?これからお前に裁きを与える。悪魔と無意識とはいえ取引や契約と近しい縛りをして寿命や人生をねじ曲げた。その罪は重い。例え悪魔が何もしていなくても傍にいればその人間の命は尽きる。天使によりその呪縛も解き7日という命を与えた。最後に何か言いたいことはあるか?
突きつけられた鎌を見てもきさらぎは怖くなかった。
きさらぎ(人間)
そっか…あれはやっぱり寿命だったのか…今までのせいでこんなことに…でも…フジニアは…
代行人(執行者)
フジニア?
きさらぎ(人間)
私が着けた名前です。
代行人(執行者)
悪魔に名前をつけたのか…
きさらぎ(人間)
喜んでくれてあのときは嬉しかった。お願いします…もしもフジニアに会えたらこの後私が死んだ時に伝えてください。
代行人(執行者)
わかった…
きさらぎ(人間)
ありがとうございます。こう伝えてください。○○○○○○○○○○○○……
きさらぎは最後に言うと覚悟を決めて納得し目をつぶった。
代行人(執行者)
それでは罪を決行する。裁きを今…
そう言うと代行人は鎌を振り上げきさらぎを切りつけた。不思議なことに痛みも何一つなかった。何故か込み上げてくる涙と共に体が落ちた。その時フジニアの姿が見えた。それはきっと…私が見たい走馬灯なのだろう…
悪魔(フジニア)
きさらぎーーーーーー!
必死に叫んで手を伸ばすその姿を見てきさらぎは笑った。
きさらぎ(人間)
ごめんなさい…私は死んでしまう。けどもしも生まれ変われるのならあなたのように人ではなく畏敬として…来世は幸せになれると信じて…
その一言を最後に私は死に絶えた。
フジニアside
悪魔(フジニア)
そんな俺のせいだ…俺の…
代行人(執行者)
お前の罪を…って…管理人何故…お前がここに!
管理人
話があります。彼を人間のいるところに行かせてあげてください。
代行人(執行者)
そんなこと認められるか!
管理人
お話があります。彼の罪について…
代行人(執行者)
……いいだろう。行け!ただし…もう手遅れかもしれないけどな。
悪魔(フジニア)
管理人…俺は…
管理人
行きなさい。
悪魔(フジニア)
あっありがとう!
フジニアは急いできさらぎの元へと向かいフジニアの様子を見届けた後管理人は話を始めた。
悪魔(フジニア)
きさらぎーーー!あっ!いた!
きさらぎは既に鎌で切られた後だった。
悪魔(フジニア)
きさらぎーーー!
代行人(執行者)
お前は!最後くらいはいいか…
俺は必死に手を伸ばした。けど…届かずきさらぎはそのまま死んでしまった。どんなに泣き叫んでも意味がなかった。俺はその場でうずくまりきさらぎを抱き抱えていたが罪を裁かれるための場所に連れていかれた。
悪魔(フジニア)
離せ!きさらぎに触るな!
管理人
落ち着いてフジニア。
悪魔(フジニア)
管理人…
管理人
私も一緒に罰を受けるから共にいこう?
悪魔(フジニア)
……わかった。
代行人(執行者)
罪状は以下の通りだ。管理人並びに悪魔の地位を剥奪し管理人を地獄を管理する地獄の門番となり悪魔は死神となり死した魂を導け!これにより解散とする。
悪魔(フジニア)
どうして…俺が死神に?普通は消されるはずじゃ…
管理人
実はね…あの時…
ーー
代行人(執行者)
何!あいつを死神して魂を導くだと!そんなこと認められるか!
管理人
彼は元々あくまで魂についても詳しくもとより人間の彼女の魂触れています。それについては、私が彼のサポート及び監視として地獄の門番になりましょう。どちらも人手不足です。役に立たなければその場で殺されても構いません!
代行人(執行者)
ならいいだろう。しかしどう魂を導く言うのだ?
管理人
人間の彼女は本を書く才に恵まれていてこのように生死の狭間の世界で死者の魂を導き前世の行いから導いています。ならばこのようにするのはどうでしょうか?
代行人(執行者)
列車で死者を乗せて魂を導く…いいだろう。その本の通りにしてやる。本はなんて言うのだ?
管理人
『幽霊列車』【前世の旅】です。
代行人(執行者)
ならばそのように…。そこに出てくる人物を元に車掌はあの悪魔にお前は…
管理人
私はマジシャンになります。
代行人(執行者)
本気か?
管理人
ええ…私はそう彼に任命されましたから…
代行人(執行者)
ならばそのように…後の住人はそちらで好きにしろ。
管理人
ありがとうございます。
ーー
管理人
そういうわけだからこれから頑張ろうね。
悪魔(フジニア)
でっでも俺は…本当にいいのか…だってきさらぎを…
管理人
過ぎてしまったことはやり直せない。だからこそ前を向いて生きていくしかないんだ。これから私たちは車掌としてマジシャンとして皆を導くんだ。そうすれば彼女の魂もきっと導く日が来るはずだ。
悪魔(フジニア)
そうだな。ありがとう管理人!いや、マジシャン!俺頑張るよ!でも…マジシャンって…無い無い〜
管理人
イラッ!絶対笑わせてやる!
その後とお互いに笑いあってそれぞれの地位に変わりきさらぎの本の通りにルール通りに魂を導くことになった。ルールについても問題はなくそれから俺たちは魂を導き続けた。
カーナ(サキュバス)
これからよろしく頼むわ〜
グリン(ゾンビ)
よろしくね!
ネム(夢喰い)
コクコク…
車掌
よろしくお願いします…
マジシャン(地獄の門番)
よろしく!
お互いにカーナとグリンとネムを迎えて5人で導いた。道中で天使が今回の件で人を殺そうとして堕天使になったらしい。機会があれば堕天使となった彼と話をしたいと考えていた時だった…彼女がついにやってきた。
きさらぎ(人間)
こんにちわ…
車掌
こんにちは…お客様…
それはずっと会いたかった人…謝りたくて後悔した人だった。でも真実を知られると怖くて罵られたり嫌われたりましてや…きさらぎが地獄に行ってしまうのではないかと怖くなり真実を調べる前に記憶を消してきさらぎだけやり直した。

いけないことだとわかってる。しかし…きさらぎと居たい。導けば成仏してしまいいなくなってしまうのでは無いかと言う衝動にかられ繰り返した。

でもうそれもやめよう。今回で最後に…今までとは違いバレずにここまで来た。しかし記憶のレコードできさらぎが勘づいた。

もう隠してはいられない。真実を伝えないと…

その思いで彼女にレコードを見せた。
車掌
これが今まで隠していた過去の全てです。
そう私が言ったのと同時にレコードの映像は終わった。

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