第36話

七章異世界の異変
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2021/05/28 06:52
車掌
あなたは何をしようとしてるのですか?その手に握っているものは何ですか?ここはあなたの部屋ではありませんよ。お間違えならご案内致しますが…
そう言った車掌に注射を刺した
車掌
お客様…何を…なさる…
乗客
乗客
それは毒物だ!死ね!こんなとこ!おさらばしてやる!
そう言うと車掌を押し破って主人公を引きずりながら外へ出た。
マジシャン(地獄の門番)
なっあいつ…外に…まずいな…これは巻き込まれる…
グリン(ゾンビ)
何がまずいの…って車掌!どうしたの?
車掌
実は何か打たれたらしくて…
カーナ(サキュバス)
これは薬品ね…普通の異形なら平気そうだど…車掌は…とにかくこれを飲んでそうすれば…
車掌
いいです…
カーナ(サキュバス)
何言ってるの!飲まならかったら死なないとはいえ体に負担が!
車掌
そうじゃないんですよ…カーナ…このままだとまずいんです…
カーナ(サキュバス)
何がまずいの?
車掌
開くんですよ…
カーナ(サキュバス)
何が開くのよ…
マジシャン(地獄の門番)
開くんだよ!赤い月が登り始めると地獄の門が開く…
グリン(ゾンビ)
それって…ねえ!やばいよ!上り始めてるよ!
車掌
そんなのわかってます!しかし…なりふり構っていられない!
マジシャン(地獄の門番)
急ぐぞ!待ってろ!今助け…まで車掌!お前が外に出たら!
そう言うと外に出て2人に追いかけた。赤い月が登り始めていてもう時間が無い。
車掌
ぐっ…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アア゙ア゙…体が…くそ…
車掌は列車を任されている上ここから出ることは出来ない…つまり外に出ればその身は焼けるように痛むのだ。死ぬことは無いが死ぬほど痛く辛い激痛が今走っているはずだ…1歩ずつ踏み出すだけでもそうなのに堪えて走り何とか追いついた。
マジシャン(地獄の門番)
そこまでだ!いい加減にしろ!もう手をくれになる前に列車に戻れ!
車掌
主…主人公を返してください!
乗客
乗客
もう遅いんだ!こいつも連れて俺は!
マジシャン(地獄の門番)
早くしないと月が!
グリン(ゾンビ)
逃げて!2人とも!
グリンがそう叫んだ時月が登り終え当たりが暗くなった。
乗客
乗客
なっなんだ…
マジシャン(地獄の門番)
まっまずい…つっ月が登った…逃げろ!
車掌
主人公を離し…ゆっ揺れて…
地面が揺れ始め地形が割れた。そこから無数の手が伸びてくる。

うめき声とともに乗客と主人公を連れていこうとする。
乗客
乗客
くそ!来るな!やめろ…やめろ…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙…離せー
車掌
まずいこのままだと…主人公!
マジシャン(地獄の門番)
おい待て!
主人公を乗客の手から奪い返し逃げる。元々地獄の番人のマジシャンには手は襲ってこないが、車掌と主人公を飲み込もうとしてマジシャンは車掌達を助けるが車掌の足を掴んだ乗客が道ずれにしようとした。咄嗟にマジシャンは引っ張り車掌たちは巻き込まれることは無かったが乗客は地獄へ落ちた。
乗客
乗客
嫌だ…やめてくれ…嫌だーーーーーーーーーーーうわあああああああああああぁぁ…
地を這うような声が聞こえなくなると手は列車の側まで来ようとしていて何とか二人共に列車に入るともう地面は共に戻り赤い月もいつの間にか消えていた。
マジシャン(地獄の門番)
たっ助かった…
車掌
うっう…
音を立てて車掌が倒れてしまった。
マジシャン(地獄の門番)
おい!しっかりしろ…車掌!無理もないか…あの灼熱を1人で…
カーナを呼んで主人公を寝かせて車掌を部屋へと運ぶ。もう乗客もいない列車はまた再び走り出した。 

そして外には地面が割れた所に乗客の名前が書かれた証明書があった。

上杉苅谷と書かれていた。今まで自分が狩る側だったのに自分が狩られる側になるとは思わなかっただろう。その時一瞬だげ地獄の声が響いた。
乗客
乗客
頼む…殺さないでくれ…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙…
その声を最後に聞こえなくなり証明書もいつも間にか燃え尽きていた。

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