第37話

八章恋は人を狂わせる
114
2021/05/28 06:55
例の騒動から何とか立て直すが車掌の傷は深く車掌なしで動かなくてはならなかった。
マジシャン(地獄の門番)
とりあえず報告しに行くが…お前たち車掌を頼むな…
グリン(ゾンビ)
大丈夫だよ!
ネム(夢喰い)
ウンウン!
カーナ(サキュバス)
任せて!
3人に任せてマジシャンは地獄へ一旦戻って行った。
グリン(ゾンビ)
車掌がいなくて主人公も眠ったなんでどうしよう〜!
カーナ(サキュバス)
車掌はしばらく目覚めない…それにあの子はあれ以来何故か眠ったまま…どうしたものかしら…
グリン(ゾンビ)
列車は動いているけど例のこともあって乗客も眠っているし…このままただ走り続けるだけなのかな…
ネム(夢喰い)
……!
なにかに気づいたのかネムは主人公の部屋に行くとそこには起きた主人公が布団から起き上がろうとしていた。
グリン(ゾンビ)
起きた!大丈夫なの?
主人公
……!だ…大丈夫だよ…えっと…何が起きたの?車掌は…?
カーナ(サキュバス)
実はね…少し事情があって休んでるだけだから〜!
主人公
そう…なら声をかけにでも…
ネム(夢喰い)
ギュッ…
主人公
ネム?
ネムに抱きしめられて主人公は驚いた。カーナはその様子を見て主人公に言った。
カーナ(サキュバス)
ネムはきっと心配なのよ〜私もね!だから一緒にいてあげて〜車掌は働きずめで疲れてるし休みたいだろうから部屋には入らないで貰えるかしら〜
主人公
そうなのか…
カーナ(サキュバス)
車掌はああ見えても大変らしくて書類が溜まっててね〜前入った時書類に押しつぶされちゃって〜だからそれ以来入るの禁止なのよ〜ごめんね〜
主人公
いえ…聞きたいことがあったけどまた今度…車掌が元気になってからでいいです…
カーナ(サキュバス)
何を聞こうとしたの〜
主人公
いや大したことじゃないけど…断片的に見えたんだ…
グリン(ゾンビ)
何を?
主人公
自分が死んだ時が…
グリン(ゾンビ)
えっ…
ネム(夢喰い)
……!
カーナ(サキュバス)
なっ…何が見えたのかしら〜……主人公?
主人公
………。
主人公
違うと思うんだけど…あの時薄らと体が動かなくなってたから死んだ時なんだと思うんだけど……

【誰かに押されて…それからまた場面が変わって誰かの声がしたんだ…そしてその時に薄らと映ってたのが車掌似てて姿は見えたわけじゃない…ただあれは…あの影は車掌にそっくりだったんだ…】

な〜んてなにかの気の所為だよね〜…カーナ?グリン?ネムどうしたの?
ネム(夢喰い)
……
グリン(ゾンビ)
なっなんでもないよ〜でもぞれ姿を見たんじゃないし車掌じゃないんじゃない?
主人公
そうだよね〜違うよね〜
カーナ(サキュバス)
……まだ列車が動いていて止まる気配はないからゆっくり休むといいわ〜!
主人公
そうする!
グリン(ゾンビ)
じゃあ!僕達は持ち場に戻るから〜ネムと一緒にいてね!
そう言って2人は出た。廊下でカーナはグリンに話しける。
カーナ(サキュバス)
ねえ?グリン…あれってまさか…
グリン(ゾンビ)
僕も驚いたよ…でもまだ…ばれる訳には行かないけど…【僕たちのこと僕らの正体を明かさなきゃいけない】のかな…
カーナ(サキュバス)
まだいいわ…まだその時じゃない…でも…今は…休みましょう…
カーナは車掌室を開けそこに眠る車掌に言った。
カーナ(サキュバス)
このままだと…何もかも失ってしまうわよ…あるべきものが無くなる前に…気づかれてはいけない。車掌…だから。もしもこれで終われるのなら…いっその事…なんでもないわ…ゆっくり休んで…おやすみ…
ドアを閉めた時車掌は目を開けた。
車掌
時間が迫ってきている…でも…まだ…明かす訳には…それに…最後の終点駅まで…もたせなければ…あの…○○○○駅までは…
車掌はそうつぶやくと再び目を閉じた。

プリ小説オーディオドラマ