第58話

最終章 最後の終着駅
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2021/08/16 03:13
車掌がきさらぎの魂を解放したその同時刻の頃幽霊列車に異変が起きていた。突然列車や世界そのものが消失し始めた。
グリン(ゾンビ)
カーナ…これってやっぱり…
カーナ(サキュバス)
車掌が魂を解放したのよ…
グリン(ゾンビ)
それじゃあこの列車は…僕たちは消えるんだね…
カーナ(サキュバス)
そうね…怖くない?
グリン(ゾンビ)
怖いよ…でも…これでよかったんだよ!きさらぎは僕たちを生み出してくれたんだから!そのきさらぎが解放されるのなら嬉しいよ!でも…消えちゃうのは寂しいよ〜
カーナ(サキュバス)
そうね…まさかネムが閻魔様が作ったものだとは思わなかったけどあの閻魔さまか頭を下げたのだからあとは任せましょう。
グリン(ゾンビ)
そうだね!
カーナ(サキュバス)
今度こそ…フジニアときさらぎが幸せになれますよに…
2人はそう祈りながら消えてしまった。

ーー
閻魔(地獄の王)
例の列車が消失したのを確認した。
マジシャン(地獄の門番)
そうか…カーナとグリンが…
ネム(夢喰い)
ママ…
ネムは泣いて消えて行ったきさらぎのところで泣いている。
閻魔(地獄の王)
実はな…あの死神の件で話がある。お前もいいか?
マジシャン(地獄の門番)
大丈夫だけが…どうするつもりなんだ?
閻魔(地獄の王)
それはな…
閻魔の話を聞いてマジシャンは頷き車掌の処罰が決まった。
マジシャン(地獄の門番)
車掌…いいかな?
車掌
ああ…もう車掌ないから…
フジニア(死神)
フジニアでいい。
マジシャン(地獄の門番)
そっか…なら着いてきてくれ…案内したい場所がある。
フジニア(死神)
わかった…
連れてこられた場所は見覚えがある異世界でそこはまるであの…
フジニア(死神)
なっなんでここに…だってここはもう消失したはずなのに…なんで駅があるんだ?
マジシャン(地獄の門番)
それはね…見たらわかるよ。ほら…来たよ。
そうマジシャンに指を指された方向を見ると現れたのは存在しないはずの幽霊列車だった。
フジニア(死神)
なっなんで!
マジシャン(地獄の門番)
驚くことはそれだけじゃないよ。
マジシャンは笑って言った。何かあるんだ?そう思いながらも列車は着いてドアが開きそこに現れたのは
フジニア(死神)
きさらぎ!どうして?
きさらぎ(ヴァンパイア)
フジニア!会いたかった!
魂を解放したはずのきさらぎだった。きさらぎはすぐさま抱きつき喜んだ。まだ状況が理解できずにいる。
きさらぎ(ヴァンパイア)
閻魔さんとマジシャン達が助けてくれたの!
フジニア(死神)
マジシャン達が?
マジシャン(地獄の門番)
説明するね。フジニアの処罰について話をしたんだ。
ーー
マジシャン(地獄の門番)
その魂をどうするんだ?
閻魔(地獄の王)
私は前から考えていたんだ。でも…掟は掟だ。しかし…ネムを通して分かったんだ…その魂は確かに地獄に落ちた。しかし…もう罪は償えている。あとはその魂を成仏させるか、転生させるか迷っている。
マジシャン(地獄の門番)
それはつまり…
閻魔(地獄の王)
このきさらぎを畏敬として転生させようかと思っている。しかしそれには代償がいる。
マジシャン(地獄の門番)
きさらぎの記憶が失われることだな。
閻魔(地獄の王)
そうだ…しかしそうすれば…
マジシャン(地獄の門番)
閻魔?なぜそこまでするんだ?
閻魔(地獄の王)
見ていて救えない自分が歯痒い…それにこの2人を見て思った。確かに畏敬と人とは関わってはならない。しかし、手を取り合うことはできるではないかと…だからせめてもの償いだ。
堕天使(厄災者)
なら!私にやらせてください!
閻魔(地獄の王)
お前は…堕天使。
堕天使(厄災者)
私はずっと後悔していたんです。確かに職務を全うした…しかしそれは親友を傷つけてしまうものだった。勝手に決めつけて親友が救えなかったことを裏切られたとして堕天してまた傷つけた…だからもう一度だけでも親友を救えるならこの命が消えても構いません!きさらぎを助けてください!
堕天使が頭を下げて閻魔に直談判して閻魔はそれを許した。
閻魔(地獄の王)
本当に良いのか?死ぬのかもしれないのだぞ?それでも…
堕天使(厄災者)
お願いします!
堕天使が命を懸けたおかげできさらぎは転生することが出来た。堕天使は命尽きたものの閻魔のおかげで堕天使から天国へと魂を導く案内人へと転生を果たした。
閻魔(地獄の王)
あとのことはお前に任せる。
マジシャン(地獄の門番)
わかった。任せてくれ…
きさらぎ(ヴァンパイア)
でも…私は何をすればいいですか?
閻魔(地獄の王)
きさらぎと言ったな。お前の役割は…
ーー
きさらぎ(ヴァンパイア)
私のフジニアを支える役割としてバンパイアに転生したの!
フジニア(死神)
それじゃあ…
マジシャン(地獄の門番)
そう。今まで通りフジニアは車掌としてこの幽霊列車で魂を導くこと!そしてきさらぎがフジニアを手助けをすること!それが君たちに与えられた処分だよ!
フジニア(死神)
また車掌として…今度はきさらぎと共にできるのか!良かった…。
フジニアは嬉しくなり泣いた。
きさらぎ(ヴァンパイア)
泣かないでよ〜。ほらこれ被って!
きさらぎがフジニアに車掌の帽子を被せると車掌の姿になった。
フジニア(車掌)
ありがとう…きさらぎ。
マジシャン(地獄の門番)
これで一件落着だな。まあ〜どうなるかと思ったけど良かった。それじゃあ…そろそろ。この列車が動くぞ…魂を導いてくれ!
フジニア(車掌)
ああ…マジシャン。ありがとう…
きさらぎ(ヴァンパイア)
それじゃあ行きます。
きさらぎとフジニアは列車に乗り幽霊列車は動き出した。その姿を見届けたマジシャンは地獄に戻り消えた。

マジシャン(地獄の門番)
良かったな…これからも頑張れよ。フジニア…きさらぎ。それじゃあ仕事仕事〜やるべき仕事がたんまりだし…もうこれは必要ないな。
マジシャンは元の地獄の門番の姿に戻っていった。
グリン(ゾンビ)
きさらぎ〜フジニア!おかえり!
ネム(夢喰い)
ママ〜!
きさらぎ(ヴァンパイア)
え?グリン?ネム?うわあああ!
フジニア(車掌)
ただいま…グリン、ネム。
2人の姿を見て飛びついたふたりと微笑ましそうに見つめるカーナ。
カーナ(サキュバス)
おかえりなさいフジニア…そしてようこそ…きさらぎ。
きさらぎ(ヴァンパイア)
よろしくねカーナ!
きさらぎが転生した時に列車が元に戻ってグリン達が元に戻ったようだ。
カーナ(サキュバス)
さてと〜私は前世の人たちのためのドリンクを作らないと〜ねえ?フジニア…また酒を飲む?
フジニア(車掌)
いやいい…もう飲まなくても聞こえるから…
カーナ(サキュバス)
ならきさらぎは飲む?
きさらぎ(ヴァンパイア)
飲んでみたいし!グリンの料理も食べてみたい!
グリン(ゾンビ)
なら頑張るね僕!
きさらぎの言葉を聞いてカーナとグリンはそれぞれの持ち場に走って行った。
ネム(夢喰い)
ママ〜!
フジニア(車掌)
気合いが入ってるな…さて俺達も準備をするか。きさらぎ…
きさらぎ(ヴァンパイア)
うん!フジニア?
フジニア(車掌)
どうしたんだ?
きさらぎ(ヴァンパイア)
ありがとうね。今までのこと…それから…これからもよろしくね!
フジニア(車掌)
ああ…これからもずっとよろしくな!きさらぎ!
そう言い合い2人は手を取りあった。
ーー
あの時から聞こえてなかったその声がやっと聞くことが出来た。
きさらぎ(人間)
もしも…生まれ変われたらまたフジニアと
一緒に居たい。
その願いを聞いた時聞けた時の喜びと奇跡が起きない限り叶わない願いだった。 

本来人は畏敬に転生できないのだ。でも今彼女は転生しそばに居てくれた。案内人には礼を言わないとな。
きさらぎ(ヴァンパイア)
色んなことがあったけど案内人には感謝しないと…彼が居なかったら私は今ここにいないから…
フジニア(車掌)
そうだな…俺も礼がしたい。
元々俺も案内人は天使と悪魔という関係だったが浮いた存在だったんだ。困ってるあいつを助けたことがきっかけだった。それからあいつは天使として職務を全うして認められるようになった。ずっと俺は後悔していた。あいつが堕天使になったのは俺のせいだと…でも案内人になり俺の元へとやってきた時はお互いに話し合いまた親友になれた。
きさらぎ(ヴァンパイア)
見て!フジニア…あの羽!きっと案内人だよ!
窓を見ると窓には白い羽が集まり文字となった。

【ありがとう】
きさらぎ(ヴァンパイア)
ありがとうだって!
フジニア(車掌)
こちらこそありがとうな…
そう応えるかのように文字となった白い羽はどこかへ飛んでいってしまった。
フジニア(車掌)
さて!駅が見えるぞ!
フジニアにはそう指を指すとそこには顔が見えない前世の乗客達かいた。

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