第5話

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2021/01/22 07:40





今日は彼に会う日





今日でほんとに終わりかもしれない





そしたら私はまたただのファンに戻ろう





彼を推しとして好きだった頃に





晴人
晴人
この前のとこ着いたよ!
晴人
晴人
待ってるから





もう出なくちゃいけない時間





なのに





足が竦んで前に進めない





(なまえ)
あなた
大丈夫、大丈夫





自分に言い聞かせて歩き始めた















































(なまえ)
あなた
はるくん、、、
晴人
晴人
あなたちゃん!
晴人
晴人
来てくれてありがとね!
(なまえ)
あなた
そんな、、、
(なまえ)
あなた
お礼言うの私の方です、、、
(なまえ)
あなた
だって
晴人
晴人
ん?
(なまえ)
あなた
毎日LINEしてくれてたのに既読無視して
(なまえ)
あなた
1回も返信しなくて
(なまえ)
あなた
なのにいきなり会いたいとか言って
(なまえ)
あなた
わがままばっかで
(なまえ)
あなた
ほんと、ごめんなさい、、、
晴人
晴人
なんで謝るの?
(なまえ)
あなた
え?
晴人
晴人
確かに既読無視は結構悲しかったけど、見てもらえてるならいいやって思ったの
晴人
晴人
あなたちゃん前も俺と会うのちょっと怖がってる?感じだったし、、、
晴人
晴人
あなたちゃんが会いたい時に会いたかったから





今にでも泣き出しそうだった





でも泣けない





また迷惑かけちゃうから





話したいこと





話さないといけないこと





はるくんならきっと





ちゃんと聞いてくれるはず





はるくんなら





晴人
晴人
お昼ご飯食べた?
(なまえ)
あなた
食べてないです
晴人
晴人
よし!じゃあどっか食べに行こ!
(なまえ)
あなた
いや、でも、、、
晴人
晴人
お願い、行きたいの
(なまえ)
あなた
わかりました
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
晴人
晴人
ふふっ
晴人
晴人
行こ!





今日もまた





彼は当たり前のように助手席のドアを開けて





私の手を優しく包んで





アクセルを踏む





そういえば





乗り物酔いしやすい私だけど





彼の運転は優しくて





酔うことがなかった


















































ご飯屋さんに近づくにつれて





すごく怖くなった





私の気持ち





彼の気持ち





きっと交わることはなくて





私の一方通行で





片想いは楽しいなんてよく聞いてたけど





そんなの嘘





もうやめたい





何度そう思っても





彼への気持ちは強くなるばかりで





私の鼓動は早まるばかりで





もうどうしようもなかった





断られても





彼を好きな気持ちは変わらないだろう





諦め悪いな、私





晴人
晴人
あなたちゃん?
晴人
晴人
着いたよ
(なまえ)
あなた
あっ、ごめんなさい

















































あなたちゃん





君は今何を考えてる?





俺と同じこと考えてくれてたら嬉しいなって





俺が助手席のドアを開けて





君の手を包んで





車内には涼しい風だけが流れてる





会話はなかった





だけどなにも気まずくなくて





俺がこんなに優しいのは君にだけだよ





気づいて欲しくて





気づいて欲しくなくて





もし拒絶されたら?





もう二度と会えなくなったら?





そんなの耐えれなくて





会ってすぐ気持ちを伝えたくなったけど





喉まで出てきた言葉を飲み込んだ


















































そろそろご飯屋さんに着く





君は何故か悲しそうだった





どうしたの?





そう聞きたかった





けど今の俺には





君を眺めることしか出来なくて





きっとこの恋は叶わない





儚く散りゆく季節のように





何も無かったように消えていく





だから





俺も何も無かったように





晴人
晴人
あなたちゃん?
晴人
晴人
着いたよ