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第13話

1章 〜目覚めとキス〜
701
2022/01/23 11:25
side   あなた


カーテンの隙間から覗く淡い陽の光で、私は目を覚ました

起き上がってみると、体の節々が痛くて何故か私は服を着ていなかった

部屋を見渡したが、等のリドルさんは見当たらず、椅子の上に丁寧に畳まれた私の服が置いてあった

あなた

(昨日は、夜にリドルさんに部屋に呼ばれて…それから…)

あなた

(なんでだろう…思い出せない…)

その時、ガチャリと部屋の扉が開いた音がした。思わず、そこらにあったタオルケットを手繰り寄せた
ケイト・ダイヤモンド
あっ!あなたちゃん起きてたんだ〜!おはよう
トレイ・クローバー
こら、ケイト。あなたが驚いているじゃないか
ケイト・ダイヤモンド
ありゃ、それはごめんね〜
あなた

い、いえ…。おはよう、ございます…

トレイ・クローバー
あぁ、おはよう。体調は悪くないか?どこか痛いところは?
あなた

あ、えっと…ダルい感じがしますが、大丈夫…です

部屋の中に入ってきたのは、ケイトさんとトレイさんで、2人とも朝から賑やかだ

私は、未だ体がダルい理由が分からないが、これは聞かない方が懸命なのだろうか…
ケイト・ダイヤモンド
それにしても、リドルくんったら手が早〜い
トレイ・クローバー
ほら、この間厄介な案件があったじゃないか。アレでかなり魔力を消費したらしくてな、許してやってくれ
あなた

あ、の…。昨日の夜って何があったんです、か…?

私がそう質問すると、2人は目を開けて固まってしまった。やっぱり、この質問はタブーなのかもしれない
ケイト・ダイヤモンド
マジか…トレイくん、こんな事ある?
トレイ・クローバー
………部屋に薔薇の香りが充満している、もしかしたら
ケイト・ダイヤモンド
えぇ!?まさか、リドルくんあの魔法使ったの!?
あなた

あの…魔法って…。

トレイ・クローバー
……いや、知らない方がいいさ
トレイさんは肩をすくめて見せた。ケイトさんは、呆れ顔だ。

知りたいんだけどな、本当に思い出せない。
ケイト・ダイヤモンド
この様子だとオレたちの相手をしてもらえるのって結構あとな感じ〜?
ケイト・ダイヤモンド
けーくん残念なんだけど!
トレイ・クローバー
はは、まぁそう言ってやるな。
あなた

あ、の……。何の話…です、か?

トレイ・クローバー
お前は知らなくていいよ。
トレイ・クローバー
おっと、服をまだ着てなかったな。早く着替えるといい。
あなた

あ、…そう、ですね……。

2人は、私のための着替えを持ってきてくれたみたいで綺麗な洋服を渡してくれた。
あなた

あの、洋服…ありがとう、ございます…。

トレイ・クローバー
いや、いいさ。
着替えたら降りて来いよ。
トレイさんは、私の頭を優しくなでた。

頭をなでられる事がくすぐったくて少し肩をすくめた。

頭をなでていた手が頬の方へ降りてきて、顎を持ち上げられた。






目の前にトレイさんの顔があって驚いている間に、唇に触れるぐらいのキスをされた。
あなた

……ッ!?……ッ!?

トレイ・クローバー
あはは、そんなに驚くなよ。
ケイト・ダイヤモンド
ちょっ!!抜けがけ禁止なんですけど〜。
ガバッとケイトさんが私に抱きついて来た。

トレイさんから守るような仕草だ。
あなた

け、ケイト…さん!?

ケイト・ダイヤモンド
ねね、オレもいいでしょ?トレイくんだってしたんだから!
ケイトさんが、私の頭の後ろに手を回して引き寄せられた。

チュッとリップ音をさせて唇に柔らかいものが触れた感触。
あなた

ッ…あ、…。

ケイト・ダイヤモンド
ごちそーさま♪
着替え終わったら下に降りてきてね!
2人は、ご機嫌そうに部屋を出て行ってしまった。

私は1人ベッドの上で熱くなった顔に手を当てていた。
あなた

(私、これから大丈夫…なのかな。)








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