『ま、待って下さい!そんなには…!』
「何をお言いだい。ここから、端まで全て頼むよ」
「ヒュー♪ リドルくん太っ腹!」
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『わぁぁ!!』
私の目の前にたくさんの可愛らしい洋服が並んでいた
奴隷の私はいつも、布切れ1枚みたいな服しか着ていなかった
こんなに綺麗な洋服は着たことがない
ドクドクと心臓が音を立てて、顔に熱があつまった
「予約をしていた、ローズハートだよ」
「お待ちしておりました。ローズハート様、あちらに個室を用意してあります」
「ありがとう。早速ですまないが、赤、白、黒を基調とした服をこの子に…」
「かしこまりました」
定員さんと何やら話をしているリドルさん
私は、素敵な洋服に目移りをしながら奥の個室へと手を引かれて行った
「ボクには、洋服は分からないからね。ケイト、頼むよ」
「りょーかい!最高に可愛いの選んじゃうよ!」
『あ、あの…私はこんなにいい物は貰えません』
「も〜、そんな事言わないの!あ、これ試着してみよっか!」
『え、ちょっと…待っ』
ケイトさんが選んだのは、白のフリルに、赤のリボンが映える綺麗なワンピース
私がワタワタしていると、お店の方が着替えさせてくれた
『(ま、まるでお姫様になったみたい…。ドキドキする)』
「とても、お似合いですよ。お客様」
鏡を見ると、そこには綺麗に着飾れた私がいた
とかされた髪は可愛く結われていて、顔には薄く化粧が施されている
少し高い真っ赤な靴を履くと、歩く度にコツコツと音を立てる
『(信じられない。私もこんなに可愛くなれたんだ…)』
ドキドキ、ワクワク、こんなに胸が高鳴ったのはいつぶり?
私は、心のままに鏡の前で一回転をしてみた
スカートの端を摘んで、気取って一礼
「「 ふふっ/くくっ 」」
『えっ…!?(見られてしまった恥ずかしい!)』
声がする方を見ると、2人がお腹を押さえて笑っていた
私は、羞恥に顔を赤くさせた
「素敵だよ、あなた。まるで1輪の薔薇だね」
「うんうん!俺の見立ては間違ってなかったね。あなたちゃんは笑っている方がカワイイよ!」
『あ、ありがとう…ございます』
「さて、気に入って貰ったし。ここから端まで全て頼むよ。小物を合うものを選んでおくれ」
『えぇ!?』
「ヒュー♪ リドルくん太っ腹!」
リドルさんは大量の洋服と小物を購入した
『(これ、大丈夫なのかな…)』
私は冷や汗をかきながら、お店を後にした
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。