そう言って私は倒れてるゆまさんに水を渡す。
今日はSLHの新作撮影に立ち会っていた。
それも無理はないか...
朝から撮影を始めて、今や時計はもう日が暮れるくらいの時刻を指していた。
あ、これやばい、ゆまさんの嫌々モードだ...
こうなるとメンバーでは手がつけられなくなる。
現にしらはんさん達もお手上げだって目で訴えてる。
S,R,K)お願いします。
仕方ない...
相変わらず倒れたまま気だるそうな彼に近づく。
って、全部私が思ってることなんだけど...
大好きな彼のダンスを私はまだ見ていたいと思ってる。
疲れてるとは思うけど、ゆまさんのダンスが大好きだから。
まぁ、私が思ってるなんて口には出さないけど。
ちょ、まって、そんな上目遣いで見られたら、可愛すぎて死にそう...
ずるいな〜この人は本当に...
彼は勢いよく立ち上がって3人の元に駆けて行った。
そして、私が大好きなダンスを踊ってる。
目が合うと、大好きな笑顔でピースしてくれる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!