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第10話

涼の家族
涼が指さしたのは、7階建てのマンションだった。その部屋の三階に、涼一家の部屋はあるらしい。
花島 涼
花島 涼
俺の家は、3人家族なんだ。父と母と、俺。一人っ子なんだ。
あなた

そうなんですか。……何度も言いますが、うちに入ったら私のことは気にしないでくださいね。

花島 涼
花島 涼
うーん、わかったよ……。
あなた

ありがとうございます

あなた

(……涼さんのために言ってるのに、なんで私がお礼を言っているのだか。)

花島 涼
花島 涼
ただいまー。
あなた

お邪魔します。

聡
おかえり。
恵子
恵子
お帰りなさい。涼。
恵子
恵子
学校はどうだった?今日も楽しかった?
花島 涼
花島 涼
楽しかったけど……俺のバッグに母さんの好きなアニメのストラップ入ってたんだけど……母さんだよね?
恵子
恵子
あら、バレた?
聡
恵子。いたずらはほどほどにな。
恵子
恵子
はあい♪
花島 涼
花島 涼
友達に見られて、俺めちゃくちゃ恥ずかしかったんだぞ!
花島 涼
花島 涼
もう二度としないでって、前もいったよね。
恵子
恵子
あら、そうだったかしら?
花島 涼
花島 涼
次やったら俺もおんなじことするよ?
恵子
恵子
いいわよ、やってみなさい。
花島 涼
花島 涼
な、なんか悔しい……。
聡
はっはっは。
花島 涼
花島 涼
……お風呂入ってくる。
恵子
恵子
ええ。行ってらっしゃい。
お風呂場へ移動した涼は、私に話しかけてきた。
花島 涼
花島 涼
ごめんね、変なとこ見せちゃって……。
あなた

お気になさらず。これからも続くことです。むしろ、こちらが謝らなければ。

花島 涼
花島 涼
どうして?君たちは何も悪くないでしょ?
花島 涼
花島 涼
もしかして、この監視生活、君のせいだと思ってる?
あなた

(だって、あの時父を説得し切れていれば……。)

花島 涼
花島 涼
君は悪くないよ。僕らはきっと、運が悪かったんだ。僕に力があるのも、偶然なんでしょ?
あなた

え、ええ。力は不意に訪れるものだと書物に書いてありました。

花島 涼
花島 涼
なら、君も、僕も、悪くないよ。
あなた

そ、そうですね……ありがとうございます。

あなた

(慰めてもらっちゃった……なんだか嬉しいな。いや、きっと涼さんでなくても、こういってもらえればやっぱり嬉しいだろうなあ。)

花島 涼
花島 涼
じゃあ、洗面所の前で待っててくれる?
花島 涼
花島 涼
あ、誰かがきたら教えて。
花島 涼
花島 涼
そしたら話すのやめなきゃいけないでしょ?
あなた

わかりました……ですが、無理に話していただかなくても結構ですよ?申し上げましたように、私のことは空気だと思っていただいて構いません。

花島 涼
花島 涼
構いませんってことは、絶対じゃないんだろ?なら、俺はできる限り君に構うよ。暇だし、寂しいだろ?そんな生活。
あなた

……ありがとうございます。

あなた

(なんで優しいんだろう。私のことなんて、ほっといてくれても構わないのに。そばにいられるだけで、幸せなのに。)

あなた

……ありがとうございます、涼さん。

私はもう一度、静かに呟いた。愛しいあの人に、感謝を込めて。