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第1話

私の日常
あなた

あっ、きたきた。

私は朝、いつも交差点で待ち伏せをしている。
けれど、声をかけることはない。いつも、見守っているだけだ。あの人を。
花島 涼
花島 涼
ってことがあってさ。面白いと思ったから話してみたんだけど…。
涼の友人
涼の友人
うん、面白いよ。途中、笑っちゃいそうだったもん。
彼が私に笑いかけてくれることは、ない。私を見つけることも、ない。なぜなら、彼に会う時、いつも私は姿を隠しているから。自分を透明に見せる妖術。私はいつもそれを使う。
あなた

(かっこいいなあ…。)

私はいつも見守っているだけ。だって、私は…。

妖怪だから。ただの妖怪なら、まだ良かったんだよ?妖怪が人間になる方法は、なくはないから。でも、私は日本にいる妖怪のお姫様。この地位を、簡単に捨てるわけにはいかない。
ちなみに、私の妖怪としての種類はないの。王族だけは例外なんだ。いろんな血が混ざってて、いろんな妖怪の妖術が使えるの。

さっきの透明にする技も、その一つね。
あなた

(いつもみてるだけって、なんか悲しいな。)

あなた

(一度だけでいいから、話してみたいよなあ…。)

花島 涼
花島 涼
それにしても、そこの影、いっつも女の子いるよな。
涼の友人
涼の友人
は?
あなた

え?

あなた

(え、なに?もしかして、見えてるの?)

涼の友人
涼の友人
そんなんいないぜ?
涼の友人
涼の友人
なに言ってんだ、お前。
花島 涼
花島 涼
え?いるだろ?
花島 涼
花島 涼
着物を着た女の子。
花島 涼
花島 涼
え…もしかして、見えちゃいけないやつ?
あなた

(うん。見えちゃいけないやつだよ。)

あなた

(なんで見えてるの!?)

どうやら見えないようにしているはずの姿を、彼は見えてしまっているようだ。
あなた

(他の人には見えてないから、術自体は成功してるんだろうけど…どうして見えるんだろう?)

あなた

(今度お父様に聞いてみよっと。)

あなた

(って、そんなこと考えてる場合じゃない。)

あなた

(逃げないと…。)

バレてしまっていたからにはもうこれ以上彼をみに来ることはできないだろう。しょんぼりしながら歩き出すと、後ろから声をかけられた。
花島 涼
花島 涼
あっ、待って!
思わず、ピタッと、足を止めてしまった。
あなた

(えっ、えっ!なにー!?)

花島 涼
花島 涼
話がしたいんだ。
花島 涼
花島 涼
ダメ…かな?
涼の友人
涼の友人
ちょっ、おまっ。マジでなんか見えてんの?
花島 涼
花島 涼
ちょっと黙ってて。
あなた

あ、あの…?

花島 涼
花島 涼
あ、ごめんね。
花島 涼
花島 涼
一度君と話してみたくて…。
あなた

だ、ダメです!じゃ、さようなら!

花島 涼
花島 涼
えっ、ちょっと、待って!
全速力で走り出す。本来、妖怪と人間は相容れないものだ。これ以上関わってはいけない。
これ以上関われば、怒られるどころでは済まないだろう。
あなた

(あああああああ!ついに話しちゃったよう!)

あなた

(恥ずかしい!めっちゃ恥ずかしかった!)

あなた

(ていうか怒られる!これ絶対怒られる!)

あなた

(どどどど、どうしよう!)