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第38話

あなたは愛されている
花島 涼
花島 涼
さくらっ。
あなた

え、りょ、涼。

花島 涼
花島 涼
……。
松下 花香
松下 花香
……私、お母さんのところに戻るわね。さよなら。また学校で。
あなた

さ、さよなら。

松下 花香
松下 花香
ええ。
あなた

あっ、ちょっと待って。

あなた

その、ありがとう。慰めてくれて。

松下 花香
松下 花香
……いいえ。たいしたことはしていないわ。
 花香の姿が遠ざかっていき、人混みに消えていく。それと同時に、私は謎の不安に襲われていた。
あなた

ね、え、涼。

花島 涼
花島 涼
……何。
あなた

何を、手に持ってるの……。

花島 涼
花島 涼
ああ、これ。
花島 涼
花島 涼
いいだろ、貰ったんだ。
あなた

……今すぐ捨てて。

花島 涼
花島 涼
……なぜ。
あなた

それ、呪いの類よ。

花島 涼
花島 涼
呪いでもいいさ。
花島 涼
花島 涼
これで君が一人じゃなくなるなら。
あなた

……どういうこと。

 涼が手に持っている紙。呪いの何かが書かれたものであることはわかるのだが、その内容まではわからない。
 それに、涼の様子が少しおかしい。
花島 涼
花島 涼
この術の主体となる方が死ぬまで、もう片方の時は止まり、死ななくなる。俺たちのためにある呪いのようなものじゃないか。
あなた

……誰に渡されたの。

花島 涼
花島 涼
松下さんのお母さんだよ。
あなた

……私は、私達は何千と生きるのよ。それに付き合うつもりなの。

花島 涼
花島 涼
……さくらなら、いいかなって。
あなた

(よくないよくないよくない。何言ってるの。それって、人間じゃなくなるってことなのよ。周りの人がどれだけ悲しむことになるか……。涼も、文花さんも、なにをかんがえているのっ)

あなた

や、やめましょうよ、涼。

あなた

そんなことしたら、たくさんの人が悲しむわよ。

花島 涼
花島 涼
……じゃあ、何が正解なんだ。
あなた

え……。

花島 涼
花島 涼
どうすれば、さくらは不幸にならずに済む。
花島 涼
花島 涼
どうすれば、さくらはひとりぼっちにならないで済むんだっ。
あなた

……涼。

花島 涼
花島 涼
……。
あなた

何が幸せかを決めるのは、私よ。

花島 涼
花島 涼
っ、で、でもっ。
あなた

ねえ、涼。

あなた

どこかで少し、話しましょうか。







 私達はショッピングモールをでて、近くの公園へ向かった。そこは人気のない、静かな場所だった。
花島 涼
花島 涼
……。
あなた

涼、あのね。

あなた

私は……あなたが好きよ。

花島 涼
花島 涼
え……。
あなた

だからこそ、不幸になってほしくないのよ。
そのやり方が間違っているとは言わないけれど、それはいつか、周りの人があなたを置いて死んでしまう未来を指すの。
それはあなたにとっても、周りの人にとっても、悲しいことだわ。

花島 涼
花島 涼
……うん。
あなた

人生に正解なんてないわ。だって、正解なんてあったら、それ以外全て間違いになってしまう。そうなったら、人生は同じようなものばかりになってしまうわ。

あなた

だから、正解は私にもわからない。

あなた

それでも

ドォン。
大きな音が鳴り響く。
あなた

何っ。

花島 涼
花島 涼
なんだっ。
私たちが振り向いた先にあったのは、ショッピングモール。一部崩れ去った、ショッピングモール。