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第26話

猫又
 文花さんは泣き出してしまっていて、これ以上話をするのは無理そうだ。
 そうであれば、早くこの家にいる妖怪に話を聞かないと、帰る時間がもっと遅くなってしまう。
あなた

この家にいる妖怪と話をさせていただいても?

松下 幸助
松下 幸助
ああ。構わない。案内は……いらなさそうだね。
あなた

はい。失礼します。

花島 涼
花島 涼
待った。俺も行く。
松下 花香
松下 花香
私も。
あなた

わかったわ。行きましょう。

2人を連れてゾロゾロと妖怪の気がする場所へと向かっていく。
松下 花香
松下 花香
ここ、みたいだね。
あなた

ええ。

あなた

……出てきても大丈夫よ。どうしてここにいるのか聞かせてくれる?

私が優しく声をかけると、庭の木の影からそっと、猫又が二匹、三匹と出てきた。

そして、そのうちの一匹が人間に化ける。
猫又の主
猫又の主
姫様……。
その表情は、不安げだ。
猫又の主
猫又の主
申し訳ありません、姫様……。
今にも泣き出しそうな声をしながら、彼女はそう言った。この顔、見たことがある。たしか、この辺りの猫又をまとめているものだったような。
あなた

なにがあったの?

猫又の主
猫又の主
子供が、猫又だと人にバレてしまって……ここの陰陽師に封印されてしまったようで……。
松下 花香
松下 花香
……そういえば、おじいちゃんがそんなことをしていたような。
猫又の主
猫又の主
気概を加えるつもりはないんです。ただ、その子を返してもらえたら。
花島 涼
花島 涼
そっか。それは大変だったな。
猫又の主
猫又の主
あの、そちらの男性は?
あなた

あー、ちょっと理由があってね。

あなた

(猫又がお父様の味方じゃなくてよかった。もし今の事象を知っていて、お父様の見方をしていたら、面倒なことになってしまうものね。)

猫又の主
猫又の主
主様(あるじさま)はご健在ですか?
あなた

主様?ああ、お父様ね。ええ。この間お会いしたけれど、元気だったわ。

猫又の主
猫又の主
え?一緒に暮らされていないのですか?
あなた

それもまた、事情があってね。

あなた

それより、捕まってしまった子の解放が目的なのよね?

猫又の主
猫又の主
はい。
あなた

花香。幸助さんに頼んでもらえる?……可能かな?

松下 花香
松下 花香
……難しい。今までそんな事例はなかったと思う。でも、聞いてみる価値はある。
松下 花香
松下 花香
早速聞いてくる。
そう言うと、花香は先ほどの部屋に戻っていった。
猫又の主
猫又の主
ありがとうございます、皆様。本当に、感謝してもしきれません。
あなた

そう言うのは解決してから言いなさい。

あなた

これからは気をつけるのよ?

猫又の主
猫又の主
はい。申し訳ありません、姫様。
猫又の主
猫又の主
本当にありがとうございます。
花島 涼
花島 涼
このままうまくいくといいけれど。
あなた

さあ。どうなるかはわからないわ。

猫又の主
猫又の主
あ、姫様。
あなた

なに?

猫又の主
猫又の主
初めてのお友達ですね。よかったです。
あなた

え、あ、うん。ありがとう。

あなた

(なぜ私に友達がいなかったことを知っているのよ……。いや、怖いわ。)