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第14話

見える者 一
 涼さんの後について教室に入る。
あなた

おはようございます、みなさま。

聞こえないとはわかっているだが、これから多くの時間を一緒に過ごすことになるであろうクラスメイトに挨拶をしておきたいと思ったのだ。

涼さんが座った席の隣に立つ。……誰かに見られている?
あなた

(どこだろう?……あの人かな?)

私の目線の先には、1人の女の子がいた。私が笑いかけると、女の子はふっとそっぽを向いてしまった。
あなた

涼さん。返事はしなくていいので聞いてください。

あなた

……涼さん以外にも、見えるものがいるようです。

あなた

私はこの事実をお父様に報告してきますので、しばらく1人になりますが、私の目を置いていきます。

あなた

視覚を共有できる術です。

あなた

では、いってまいります。

私は術をかけ、目をそこに設置した後その場を後にした。
あなた

(早くお父様に報告しないと……。)

あなた

(にしても、疲れたなあ。ずっとニコニコしてなきゃいけないんだもん。)

あなた

(でも、仕方ないよなあ。)

あなた

(……好きな人の前、なんだもんなあ。)

なんだか顔が赤くなりそうになる。ダメダメ、と首を横に振り、家へと急いだ。

屋敷のドアを勢いよく開く。
あなた

お父様!

たかし
たかし
なんだ、会議中だぞ。
そこには、何人かの妖怪が集まっていた。会議とは、上級妖怪を集めてする会議だ。一年に何回か行われているのだが、タイミング悪く今やっていたらしい。
あなた

(家なら外面じゃなくてもいいと思ったのに……。まあ、仕方ないか。)

あなた

お父様。お耳に入れたいことが。

たかし
たかし
なんだ?
お父様の耳に口を近づけ、口元を隠しながら小さな声で伝える。
あなた

……私たちが見える人間が、他にもいるかも。

お父様は少し目を見開いたあと、深刻そうな顔をして
たかし
たかし
詳細が分かり次第報告しろ。
と言った。
上級妖怪
上級妖怪
姫様。お帰りなさいませ。
あなた

ええ。ただいま戻りました。

話しかけてきたのは、上級妖怪を束ねるリーダーだった。
上級妖怪
上級妖怪
もうお帰りにならないかもしれないとお聞きしておりましたので、安心しました。
あなた

緊急のことでしたので……すぐに任務に戻るつもりです。

上級妖怪
上級妖怪
そうですか。応援しております。
あなた

ありがとうございます。精一杯努めさせていただきます。

なんだか上辺だけの応援な気がしてならないのはどうしてだろうか?
あなた

(そろそろ戻らないと。涼さんが心配だわ。)

あなた

そろそろ戻ります。
お父様、また報告に参ります。

あなた

お邪魔いたしました。

私はそういうと、しずしずと部屋を後にした。
あなた

(あー、表情筋がおかしくなりそう。)