インターフォンが鳴った
ジミンさんは先に部屋を出て行ってしまった
私は拘束されているため、勿論その後を追うことはできない
開けっ放しのドアから、そんな会話が聞こえた。
ユンギさんは出たらダメらしい、
もし来客が仮にテヒョンだったら二人が兄弟ってことを隠しているのかも…?
やっぱりテヒョンだ。
でも、なぜこんなにも話し声が聞こえるのか
こんなに玄関が近かったんだ
テヒョンは私を目で捉えると、すぐにこちらに向かって歩いてきた
大丈夫、と答えようとした時
テヒョンは私の手首と足元を見て、段々と顔を顰めていく
と、テヒョンの耳元で私にも聞こえるような声の大きさで囁いた
そう、ジミンさんの目的は私たちを別れさせること
私も別れようと思ってた。でも、好きでもない人とこれから一緒に暮らすのは嫌に決まってる。
ジミンさんに負けないように、私もテヒョンに助けを求めなきゃ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。