咄嗟にスマホを隠したけど、私が撮っているところがしっかり見えていたみたい
差し出された飲み物を受け取る
一口飲むと、甘い香りが口の中に広がった
最初はジュースみたいな甘い味がした
でも時間が経つと 、 喉の奥から苦味を感じた
喉を抑える私に ユンギさんはクスクスと笑う
体が熱い、酔ってきたみたい
誰からなんだろう
通話を切ると、私の方に向き直した
そして、ユンギさんの後ろをついていく
部屋は個室だった
私はまだ二回しか来店していないのに
運がいいのかな
ドアを強めに閉めると、私にジリジリと近づいてくる
ここまで言って、何も言わず隠すのもな…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。