10分ほどでシャワーを浴びて、リビングへ向かう
何だか人がいる気配がした。
電気はついていて、ドアの隙間からのぞくと
そう呟くテヒョンがいた
リビングへ入って後ろから話しかける
テヒョンは、分かりやすく肩をビクッと震わせる
振り向くと、目を逸らしながらそう答える
何をそんな焦っているの?
そして、結局私と目を合わせずに足早に出ていった
テレビをつけようと机のリモコンを手に取る
机の端に置かれたあの紙切れが一度も開いてないはずなのに一枚の紙となって揺れていた
あの店へ行っていたことがバレてしまっていたんだ
それと同時に自分の浮気がバレたと焦っていたとか?
だって今日も女の人といたんだよね?
仕事とはいえ、今日は”個室 ”だもんね?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!