振り向くと、目の前にテヒョンの顔があった
貴方は笑っているつもりだと思うけど
口角だけが上がっていて、三白眼の目はじっと私を見下ろしてくるんだ
この時の私はあなたと同じように心から笑っていないだろう
まだ作り笑いを浮かべる彼
無理して笑わなくてもいいのに
テヒョンが来てから黙っていたのに急に声を上げるジミンさん
本当にやめてほしい
テヒョンに聞こえて居たらまずい
何が面白いんだ?
ジミンさんが笑ったらテヒョンが反応したんだ
もう強制的に切ろう
”ぶちっ
さっさと立ち上がってキッチンへと急ぐ
テヒョンは私の腕を掴む
どうして私を引き留めるかはわかる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!