それは 学校からの帰り道の事でした
大量のパトカーがサイレンを鳴らして
街の中心部には警察や人々で溢れていた
私はなるべく人通りが多い道を避けて
路地裏を歩きながら帰宅していると…
暗闇の中、突然誰かとぶつかり腰が抜けてしまう私。そんな私にぶつかった相手は手を差し伸べる
相手の手を掴むと大きくしっかりとした手で
私よりも歳上であることが確認できた
暗くてはっきりと彼の見えておらず
その言葉に疑問を浮かべる
すると タイミングよく彼の後ろから車が一台やってきてライトで彼の姿が照らされる
驚愕して目を丸くする私を見てルパン三世は微笑むと、前で跪き私の手の平にキスを落とす
私の感情が驚愕から呆然と変わる頃
ルパンはやってきた車に乗り込むと此方に笑みを浮かべながら手を振る
すると同時に車も来た方向へと走り去ってしまった…
サイレンの音も遠く離れ、静かになった路地裏に暗闇で目立たない赤く染った私の頬を抑えてただ彼の名前を呟いた…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。