席を立ち上がると暗い表情のコナン君に優しく声を掛ける…なにか悩んでいるよう。
コナン君の手を優しく握り、私達は喫茶店を後にした。
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夕焼けに照らされながら歩く帰り道。コナン君は上目遣いで私に問い質す
小学生が言う「一緒にいたい」の一言。
子供相手にこんな事言われるのは唯のお強請りの為だとわかっているのに 何故か頬を赤く染めてしまった
コナン君の一言一言はとても真剣で
まるで小学生が放つ言葉には思えないからだ…
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そして蘭ちゃん宅で軽く夕飯を頂き、入浴もして寝る準備も済ませた。
友達の家でお泊まりは滅多にない事だったから
気分が上がって楽しかった…
コナン君の部屋に向かうと、シングルベッドに2人で寝転がる。意外と窮屈にも感じず暖かくて心地よかった。
ただ すぐ目の前の視線の先にはコナン君の顔。
微かに顔を赤く染めるのを隠すように顔に手を添える
最近、私がルパンと遭遇してから
どうにもコナン君の様子が子供らしくない。
私も妙にコナン君を大人として意識してしまう…
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そのままコナン君はすぅすぅと寝息をたてながら寝入ってしまった。私はコナン君の一言に少々混乱していた
相手は小学生だと分かっているのに
その一言を呟いた彼は
…まるで 新一のような大人びた表情だった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。