第14話

始めて
253
2018/03/20 08:14
あれから、5日がたって土曜日になったとき。私は集合場所についてソワソワしていた。すると不機嫌そうな顔をして理央君が歩いてきた
果実
理央君、おはよう!今日は早いね
理央
今日はって…この間も一応早かったんだけど………
果実
はい!行くよ〜!
理央
君はホント話を聞かないね
果実
いいから!電車乗るよ!
私は文句を言ってる理央君の話を聞かずにいそいそと電車に乗った
理央
で?どこ行くの?
果実
それは、まだ内緒〜!ついてからのお楽しみ!
理央
はいはい…
電車に乗ってお菓子を食べていると理央君が
「太るよ」とデリカシーのない事を言ってきた。理央君はたまにデリカシーのない事を言う
果実
理央君…デリカシーがないよ…
試しにそう言ってみた。理央君の反応が見たくて、理央君が今度こそ謝ると思って。なのに理央君は少し笑って
理央
君以外の女の子には言わないよ?君は限りなく男に近いって言ったじゃないか
果実
なっ……!失礼な!
予想は呆気なく崩れてしまった……
果実
ついた!

電車からピョンッと出て思わずそう大きな声で言ってしまった
理央
うるさい…注目浴びてるから行くよ
そう言って理央君は私の手を引いてった。
恥ずかしいからあの場にいたくなかったんだろうけど、理央君が私の手を引くなんて始めての事だ。
理央
ってかここって……
途中で手を離すのを忘れて理央君が振り返った。
果実
え?あぁ…京都だよ?
理央
だよね……
果実
ってか切符に書いてあったじゃんw
理央
君が俺の分を行き場所が分からないようにって取ったんだよね?
果実
ちょっと行きたい所があるの!
理央
はぁ…ホントに君は人の話を聞かない

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