不安とちょっとの嬉しさから溢れた涙が、やっと収まった。すると、手当してくれた男性が、紺色の綺麗なタオルで私の涙を拭いてくれた。あまりにも顔が近くて、思わず見とれてしまった。
そんなやり取りをしていると、
「ガチャッ」
とってもカッコイイ2人の男性が帰ってきた。優しそうな瞳も、元気いっぱいな言葉も、全部がカッコよくてドキドキしてしまった。
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嵐と言われた瞬間、頭の中に何かが浮かんだ。始めはぼんやりとしか見えなかったけど、徐々にハッキリと見えてきた。
それは…目の前にいる5人の男性が、真っ直ぐで、とても綺麗な歌声を響かせていたり、キレの良いダンスや楽しそうにトークしていたりして…きっとどんな女の子でも夢中になってしまうような、ただただカッコイイ姿が、そこにはあった。その中には私もいて…
詳しく話を聞くと、嵐の『20周年』を記念して、大規模なドーム公演を3ヶ月後に行うらしい。そのための準備がたくさんあるので、事務所側がこのシェアハウスを用意してくれて、ドーム公演が終わる頃まで、期間限定でこの家に皆で住んでいるみたい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。