遠くの方で、何か大きな音が響く。
その直後に、悲鳴みたいな声が響いて
周りが騒がしい。
静かにしてよ…
私今、 眠いんだから…
早く寝ないと……
壊れちゃうよ…
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目を覚ますと、そこは公園のような場所で、私はなぜか草むらの上に寝転んでいた。
体を動かそうとしたら、足に鋭い痛みを感じた。見ると、右足の足首が捻挫しているみたいで、じんわりと熱を持っていた。他にも、足や腕にいくつか擦り傷が出来ていた。
涙で景色が滲んだ。
どうしたらいいのか分からなくて、
子供みたいに、ただ泣き喚いた。
その時、後ろから足音が
聞こえてきた。思わず振り向くと、
私よりも背が高い、大人の男性が私に
声を掛けてくれた。でも私が泣きすぎて目に涙がいっぱい溜まっていたせいで、ぼんやりとしか姿が見えなかった。
私が首を横に降ると、
男性は軽々と私を持ち上げた。
ビックリしている私に笑いかけた後、
私を家へと連れてってくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。