第5話

5・本当のこと
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2023/05/05 08:30
翔太side

高橋
グズッグズッ
渡辺翔太
大丈夫、大丈夫 トントン
SnowMan
-翔太
!!
俺がさっきから

泣いているあいつを慰めているからか、

他の奴らがびっくりしてる

どうせ、あいつらのことだから、

翔太らしくない、なんて思ってるんだろうな
渡辺翔太
もう、大丈夫か?
高橋
はい、大丈夫です
ありがとうございました
そう言って、あいつは立って行った

でも、またあいつが自殺を考えたりしたら、

次は本当にいなくなっちゃうんじゃないかと思って、

渡辺翔太
おい、待てよ!
話、聞かせてくれない?
引き止めてみた
高橋
そんなの、渡辺さん達には、
関係ないです
渡辺翔太
あるよ、
だって、芽衣の彼氏だったんだから
高橋
渡辺翔太
お前、幼馴染なんだろ?
なんか、情報とか、証拠とか?
俺たち、探してて…知りたいんだよ
高橋
わかりました…
そう言ってあいつは、呟き始めた




























あなたside
私と芽衣は、幼稚園からの幼馴染だった

私は芽衣と違って、

クラスの中心的な存在ではなかったから、

芽衣と一緒にいる時は、

本当は、他の子と仲良くしたいんじゃないか

って思ってたけど、

芽衣は、私が居たくて居るの!って言ってくれた

芽衣のおかげで、友達が増えて

私の学校生活が花咲き始めた

そんな時に、あの事故が起こった

あの日は、芽衣の買い物について行っていた

その時、私と芽衣は喧嘩しちゃって、

芽衣が、もう知らないって言って、

走って行っちゃって、追いかけたら、

芽衣がトラックに轢かれそうになっているのを見て、

体が反射的に動いちゃって、庇った

芽衣のためなら死んでもいいって思えた

でも、運良く芽衣は引かれずに済んだ

そしたら、トラックの運転手が出てきて、

芽衣を殴り始めた

私は守ろうとしたけど、蹴飛ばされて、

芽衣は、本当は事故死じゃない

暴力死した

芽衣が死んだ後、何度も家族に訴えたけど、

取り持ってくれなくて、私に容疑がかけられた

でも、殴られてるところ見てたから、

見殺しで、私も同罪なんだって…

渡辺翔太
もう、話さなくていい
辛い思いさせてごめん
芽衣の事、守ってくれてありがとう
高橋
グズッグズッ
そんなこと言ってくれたの、渡辺さんが初めてで、

嬉しくて…味方が増えたような気がした

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