" My dreams Our dreams "





思い返せば、

1人で夢を追いかけたことなんて一度もなかった。




一緒に夢を追いかける仲間がいて、

喜んだり、落ち込んだり、


いっぱいいっぱいもがいて。



でも、

その時間は、



眩しいくらいに輝いていて。

佑「あなた、」

あなた「ん？」

佑「ありがとう。」

あなた「え、なに？笑 まだ早いって！」

佑「冷静なうちに言っときたくて笑」

あなた「なにそれ笑、…こちらこそやでほんま。」

そろそろ行かなきゃ。




あなた「よしっ、行こ！」


佑「うん。」

そう、言ったけど、

出るのが、

終わりに近づくのが嫌で、


足が重たくて。



思わず、立ち止まった。

あなた「…ごめん、ｸﾞｽﾞｯ､」

佑「大丈夫やで。」

あなた「いやや、」

佑「うん。」

あなた「終わりたくない、」

佑「…うん、」

佑吏は、

わたしの背中を優しくさすってくれた。





佑「終わらんよ。…これで最後なんかやない。みんなでまた、ステージ立とうや。俺、頑張って追いつくから。」

あなた「っ…ｸﾞｽﾞｯ､、そうやね、うん。ありがと。」

わたしは、

立ち上がって、顔を上げた。






佑「行ける？」

あなた「うん。…行こ！」

ステージは、

相変わらず、キラキラしていて、

すごく綺麗で。




…よかったな。


ここまで、

ここで、

頑張ってきて。

もうなんか、

幸せでいっぱいで、


でも、

やっぱり、寂しくて。






今まであった、いろんなことが、


走馬灯のように、

頭を駆け巡る。




ほんまに、いろいろあったな…



これからは、

どんなことごあるんかな。



ワクワクするけど、

やっぱりちょっと怖い。





何が起きるかなんて、

誰もわからへんからね…






"夢に向かって一歩一歩
未来なんて見えなくて

今を生きるのに必死なんだ

悲しい思いが優しさ作って

流した涙が強さになって

また歩いてるんだよ

約束するよ あの場所に連れてくから"


 
"果てしなく続く航海　一緒に進んでこう"


"今日も積み重なる後悔
けどあなたがいるから"


"My dreams Our dreams

My dreams Our dreams…"

ああ…


終わっちゃう。



ギターの優しい音色が、

涙を誘う。




わたしは思わず下を向き、

両手で顔を覆った。





下見てたら、

もったいないやん…




最後の一音が鳴り響いたとき、

わたしは顔を上げた。




その時見えた景色は、

今まで見てきたものの中で、

1番綺麗だった。







ねえ、


わたし、


ほんまに関西ジュニアでよかったよ。




ありがとね。


大好きだよ。