第115話

episode114
1,812
2021/01/29 13:32


あなた「…ん、、」


目が覚めて、

わたしは身体を起こした。






今日、わたしは東京に行く。






まだ、早いな…




そう思ったけど、

もう一回寝る気にもなれなくて、


わたしはリビングに出た。






目に映ったのは、

花瓶にささった黄色い花。




昨日、みんなからもらった、

卒業祝いのお花。





わたしほんまに、

関西ジュニア、卒業したんや…




なんか信じられへんな。



涙が、溢れそうになった。






しっかりせな…





カーテンを開けても、


そとはまだ薄暗かった。






…寒いな、


着替えるか。





新幹線、まあまあ早い時間やし、


ゆっくり準備できてよかったかな、




_____________________________________________


流「…、」


もう、朝やん。



こんな寝れへんかったん、久しぶりやな…


一晩中、

あなたのことばっかり考えて、




泣いて、


…何してんねやろ、ほんまに。






あなた、いつ東京行っちゃうんやろ、

なんも、聞けへんかったな。

なんも、伝えられなかったな…





じーこなら、知っとるかな、

いつ東京行くとか。




そう思って、

俺はスマホを開いた。
  
 


…あれ、、

じーこから電話きとった、




スマホぜんぜん気にしてへんかったな。



…かけて大丈夫かな。




そう思いながらも、

俺はじーこに電話をかけると、

思ったよりすぐに、電話に出てくれた。









流「ごめんな、朝早くに。電話、どうしたん?」
康 " いや、俺も早い時間やったし。あんな、あなたやねんけど、 "

タイムリーやな、




康 " 今日、行くらしいねん。 "
流「え…?」


うそやん、

そんなにはやいん…?


康 " マネージャーさんに話聞いてさ。流星、お見送り行かんでいいんかなって。 "
流「…行っても、ちゃんと向き合えへんわ」
康 " 流星来たら喜ぶと思うけどな。 "


…そうかな、





康 " 8時くらいの新幹線やって。 "


8時、か、



流 " 間に合わへんかも、 "
康「大丈夫やから。とりあえず支度して外でてき!」


大丈夫って、


どういうこと…?



そう聞く間も無く、


電話は切れてしまった。







…あなた、

行っちゃうんや。

卒業、しちゃったもんな。


さよならって、

ちゃんとしたら、



気持ち、整理つくかな。






色々考えるうちに、


時間はどんどんすぎていった。






どんなに急いでも、


もう間に合わんよな。


なんてことを考えていたら、

また、電話が鳴った。




え、丈くん? 

 



流「もしもし…?」
丈 " 流星っ、何してるん?早よせな間に合わんで!!なんでもいいからさっさと降りてき!待ってるから。 "



…待ってる、?

流「え、丈くん、下おるんですか…」
丈 " 康二に頼まれた。駅近い人はもう向かってんで。でもな、流星がおらんと、意味ないないねん。辛いかもしれんけど、きっと行かへんかったら後悔する。 "
流「っ… わかりました。あと5分、待っててください。」



そうやんな、

ちゃんと、後悔せんようにしないと。





あなたに、


今までずっと言えへんかったこと、


ちゃんと伝えたい。







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