第38話

episode37
2,542
2021/11/28 23:39


流「あなた〜、寝ちゃったん??」
あなた「ん〜、、寝てない、…」


…寝た。



流「あなたさーん、」
あなた「…」

食べ終わって、


いろいろ話してるうちに、


あなたは寝てしまった。




…疲れてるの、わかってたのに、

はよかえしてあげればよかったかな。






流「あなた、」
あなた「…ん、、」
流「帰ろっか。」
あなた「うん…、、えっ、まって、流星、時間やばい…」
流「あ、」



これ、

家着く前に終電なくなる?

あなた「ごめんっ…ほんと、、どうしよ、うち泊まる?」
流「えっ、いいん?」
あなた「今日お母さんおらんくて寂しいから全然わたしはうぇるかむやけど、」
流「寂しいん?かわいいな笑」
あなた「うるさい、」
流「ごめんごめん笑 じゃあ、ちょっとお世話なろっかな」
あなた「うんっ、じゃあ帰ろっか。」



あなたとお泊まりなんて、

いつぶりかな。




______________________________________________

お家帰って、


おふろ交代で入って、



疲れたから、

リビングに並べて布団ひいて、


わたしたちは横になった。



あなた「はぁ〜、、疲れた、」
流「もう日付こしちゃったな。」
あなた「ほんまやね、、めざまし7時でいい?」
流「うんっ。…なあ、むかしさ、よくお泊まりしとったやんな。」
あなた「そやね…中2くらいかな、しなくなったの。電気暗くするな?」
流「うんっ。あなた、東京行くこと多くなっちゃったからね。」


そっか、

そこからか。



あんまり、

2人でいろいろせんくなったの。
あなた「あっ…」
流「ん?」


わたしは起き上がって、


自分の部屋に行った。



…どこやっけ、



あなた「…ん、あった」



流星、覚えてるかな。


あなた「流星、これ、覚えてる?」
流「うわっ!なつかし!」
あなた「交換ノート。忙しくて書いてなくて、そのまま忘れとった。なんか急に思い出してさ笑」
流「何書いてある?」


中を開けると、

日付とかもなんもなくて、


ただ、

ちょっとした愚痴とか、

うれしかったこと、いやだったこと、

おいしかった食べ物のこと、

おもしろかったこと、


いろいろかいてた。





あなた「しょーもな笑」
流「何がしたかったんやろ笑」

流星が、

数ページ飛ばしてめくっていくと、


どんどん、

内容は真剣なものになっていた。


あなた「…すごい、わたし、こんなに夢語ってたっけ、笑」
流「いろいろ、忘れちゃうもんやねんな…」



いま、


こんなにまっすぐに、正直に、


夢とか、思ってることとか

流星に伝えられるかな。






流「あれから、どんくらいやろ。入所してちょっととかやもんな。…まだ、子どもやったもんね。」
あなた「そうやんな…」

もう一枚、


紙をめくると、


そこには写真が挟まっていた。    





流「なにきんや笑 …懐かしいな。」

大好きな6人と一緒に撮った最後の写真。


そのページには、


弱々しい字で、


" 大人になりたくない "



そう、書いていた。


紙には、

涙のあとが残っている。







流「大人になっちゃったかな。俺たち。」
あなた「…やね、ちゃんと、受け入れるようになっちゃったし、こんなに、夢中で夢ばっか語れない。」
流「…寝よか、」
あなた「うん…」


電気を消して、


部屋は真っ暗になった。




あなた「流星、」
流「ん?」
あなた「手、繋いでいい?」
流「いいよ」

流星は、

わたしの手をぎゅっと握ってくれた。



流「大丈夫やで。1人じゃないから。」
あなた「ありがと…」
流「おやすみ。」
あなた「おやすみ、」

わたしはゆっくり目を閉じた。


そして、

深い眠りについた。




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