あなた「…ちょっと出るね、」
涼「いってらっしゃい。」
わたしはなんとなく楽屋を出て、
適当に歩いた。
「あっ、あなたちゃんだ〜」
パッと顔を上げると、
そこには小林さんがいた。
愛「紫耀がDREAM BOYSのことばっかり話すから来ちゃった。」
あなた「…そうですか、」
愛「なに、東京くんの?笑」
あなた「っ、…」
愛「関西戻って干されたからまた東京行くとかダサすぎ笑笑 恥ずかしくないの?」
あなた「そんなんじゃないです、」
愛「まあ、受け入れられてないんでしょ?いいの?HiHi Jetsのファン悲しませて。笑」
あなた「…」
なにも、言えない。
だって、小林さんの言ってることが的確だから。
…もしわたしが入る選択をしたら
HiHi Jetsのファンの方はいやって思う。
きっと、
どれだけがんばっても、
技術認めてもらえても、
…それとこれとは別やんな。
愛「HiHi Jetsが受け入れてくれたからって調子乗ってたんでしょ?笑 どうせファンには受け入れてられないんだからいっそ嫌いになってもらおっか。諦めつくんじゃない?笑 じゃ、本番がんばってね〜」
そう言って、
ドンっと、わたしを押し倒して、
小林さんは去っていった。
あなた「っ…」
" 嫌いになってもらおっか "
って、?
なんかすごく、嫌な予感がする。
…だめだ、
あの人の言うことなんて
気にしちゃだめ。
なのに、
言われた言葉が、
私の身体に重くのしかかる。
「あなたっ、」
あなた「ん、…あ、嶺亜くん…」
嶺「…大丈夫?」
嶺亜くんは、
わたしにそっと手を差し伸べた。
その手を取り、
わたしは立ち上がった。
あなた「大丈夫。ちょっと転んだ、笑」
嶺「…ごめん、見ちゃってた。すぐ行けなくてごめんね。」
あなた「ううん、大丈夫。」
嶺「けがしてない?」
あなた「うんっ、大丈夫…」
嶺「…顔色悪いよ?」
あなた「…大丈夫、」
なんでこんな、
身体に出ちゃうんかな…
嶺「…あっ、あなたまだメイクしてないよね。」
あなた「?…うん、まだやで?」
嶺「してもいい?ずっとあなたにメイクしてみたかったんだよね笑」
あなた「えっ、いいん?」
嶺「うんっ!じゃあ、いこっか。」
あなた「うんっ」
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嶺「できたっ」
あなた「わ… なんか、違う人みたい…」
目が、おっきくなった気がする、笑
大「えっ、やば!あなたちゃんめっちゃかわいいっすね!!」
あなた「嶺亜さまのおかげです、笑」
嶺「あなたは何もしなくてもかわいいけどね笑」
あなた「いやいやそんな、//」
大「あ、照れた笑 かわいい笑笑」
あなた「大光うるさい、」
大「怒られた笑笑」
ガチャッ、
ん、誰か来た、
龍「えっ、あなたちゃん?」
あなた「えへ、笑」
大「あなたちゃんめっちゃかわいくない?」
龍「かわいい…」
あなた「そんなかわいいかわいい言われたら恥ずかしいやん、?」
嶺「だってかわいいんだもん笑」
あなた「嶺亜くんの方が何万倍もかわいい…」
この日は人にすれ違うたびかわいいって言われました()
まあ、
うれしいですよね…笑
みんなとおると、気持ちが楽になる。
大丈夫。
本番、がんばろ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。