第43話

episode42
2,304
2020/07/02 15:28

あれからあっという間に一週間。


今日はいよいよ明日を駆ける少年たちの千穐楽。




陸「大丈夫?」
あなた「…へ?」


なんだか、


わたしは上の空だった。


佑「どうしたん?」
あなた「…なんか、うん、」
楽「今日から行っちゃうんやっけ」
あなた「うん、」
佑「1か月行くんやろ、すごいわ、、」
あなた「…やばいよな、ちょっと、未知やわ。」


楽「え、何回かそういう時あったやろ?」


あなた「うん、でも、紫耀と廉がいたから。平気やってん。あのときは。」




あー、

なんかお腹痛くなってきた。





陸「どうしたん?」


あなた「お腹痛い…」


楽「大丈夫?」


あなた「うん、、」



…しんど、



…最終日やのに、

てゆうか、


もしかしたら、

最後の少年たちかもしれないし。


来年、

ここにいる気がしない。

…これ、去年も思ったっけ。


でも、

今年は違う。




わたしは、

少しだけ気持ちが揺らいでしまっていた。






東京にいくのも、

ありなのかなって。




なんか、ちょっと、

しっくりきちゃってる自分もいるし、


それは5人も言ってくれる。




周りからも、


6人いいチームだねって。



だけど、


やっぱり



関西で夢叶えたいって気持ちは大きくて。


…これは、

もし東京行くことになっても、


心の隅っこに残るんやろな。






「陸たちちょっと来てー」


ん、

行かなきゃ、




佑「あなた寝とき?言っとくから。」


あなた「…うん、ありがと。」




…いつもやったら無理にでも行くのに、

なんやろ、


今日ほんまに、あかんな…



…はぁ、

ドリボやったら、


HiHi Jetsに入りたいってなっちゃうんかな。


…怖いな、いろいろ。








あなた「どうしよ…」



「何がどうしよなん?」


身体を起こし、

ドアの方を見ると、




そこには丈くんが立っていた。

丈「体調大丈夫?」
あなた「…ちょっと、お腹いたくて。」
丈「食べ過ぎ?笑」


あなた「ちゃいますよ!…いろいろ、考えちゃって。」


丈「話聞くで。」


なんて、言ったらいいんやろ。





あなた「…例えばですよ、丈くんが、グループに入らないかって誘われたら、どうしますか。funky8をとりますか?それとも、…」
丈「入れるチャンスをもらえたならやるしかないかな。」
あなた「…funky8はどうするんですか?」
丈「ずっと一緒に頑張ってきた仲間やし、きっとわかってくれるかなって思うで。」


…そもそも、

まよってること自体が


だめなんかな、やっぱり。




丈「入るん?HiHi Jets。」
あなた「いや… まだ、そういうわけじゃ、」


丈「話はあるねんな。」





わたしは、小さく頷いた。



…そりゃ、

勘付くか、


丈「ゆっくり悩み。」


わたしはゆっくり立ち上がった。




丈「行ける?」
あなた「はいっ。大丈夫です。」


悔い、

残らんようにしないと。






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